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マーケティングオートメーションは何故必要?B2B営業のためのMA&インサイドセールス

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Marketing automation

何か欲しいものがある際に、まず、インターネットで商品について調査する人が増えています。検索エンジンや比較サイトで商品の仕様やユーザーの声を調査し、購買意志を固めていくという経験は多くの人が持っていると思いますが、最近では、この購買習慣の変化が企業内の購買担当者にも当てはまるようになってきました。

B2B営業に有用な手段としてマーケティングオートメーション(MA)が提案されています。見込み顧客の情報を一元管理し、ある「シナリオ」に合わせて適切なタイミングで最適なフォローを自動的に行う仕組みです。
さらに、購買意欲が高まったと推測された見込み顧客に対してフォローを行うインサイドセールスという新たな営業員の役割にも注目が集まっています。

そこで、今回からは、連載「B2B営業のためのMA&インサイドセールス」として、高単価の生産財を取り扱うB2B営業・マーケティング担当者のために、マーケティングオートメーションとインサイドセールスに関する下記の4つの項目について解説していきたいと思います。

  1. マーケティングオートメーションが求められるようになった背景
  2. マーケティングオートメーション及びインサイドセールスの基本
  3. マーケティングオートメーションの具体的なステップ
  4. マーケティングオートメーション導入の手引き

連載第一回目は、マーケティングオートメーションが求められるようになった背景として、B2Bにおける購買プロセスを振り返り、マーケティングオートメーションが必要な理由について解説していきます。

B2B購買プロセスの特徴

企業において製品やサービスを購入する場合、何らかの承認プロセスが設けられていることが多くあります。ボールペン1本購入するにも所定の決まりがありますし、億単位の不動産を購入したり、事業をアウトソースしたりする際には、慎重な検討があって然るべきです。

B2C製品のように個人が抱く印象や感情に左右されるのではなく、最適化された企業活動の一部として機能するのがB2B購買プロセスです。

多くの利害関係者が意思決定に関わる

B2B購買プロセスの特徴の一つに、関与する人が多い点が挙げられます。購入する製品・サービスの規模に応じて、利用者から管理者・経営層まで、購買意志決定に携わるのです。さらに、その立場に応じて、検討する事項も異なってきます。

例えば、企業内でメールや文書管理を司るソフトウェア(グループウェア)の購入を検討する場合を考えてみましょう。現場の担当者はその使い勝手や見栄えが重要であるのに対し、管理職の人間は業務効率や新規アイデア創出の可能性などを検討します。そして、経営層は投資対効果や中・長期的な戦略との整合性を考える責任を持つものです。

意思決定には時間がかかり、かつ、タイミングが重要

多くの人間が購買意志決定に携わるため、購入に至るまでの時間がかかってしまうのは避けられません。現場の担当者が起案してから稟議を通し、製品を購入・納品するまでに年単位の時間がかかってしまう場合もあるでしょう。情報を正確に把握し、製品比較をして正しい意思決定を目指すため、B2C製品のような「衝動買い」は望めません。

また、企業では予算が決まっているため、現場の要望が強かったとしても、他にも購入するものが多かった場合、次の期間まで先送りされてしまうケースがあります。B2Bでは、優先順位の高い製品・サービスから購買プロセスが進んでいきます。

取り引き関係が継続しやすい

時間のかかる購買プロセスですが、一度、取り引き関係を築いてしまえば、そのまま関係が継続しやすいという特徴もあります。企業は、ある問題を解決してくれるソリューション型の製品を欲している場合が多く、その問題や解決策を理解してくれる業者は高く評価します。

特に、専門性が高い製品・サービスであるほど、替えられない存在となります。
信頼に足る業者であるか、要望に素早く応えてくれるか、契約条件に問題はないか、といった細かい点まで合意できる企業は、そう多くないものです。購買プロセスという時間と手間を「投資」した相手とは、長く続く関係を築いた方が経済的に合理的と言えるでしょう。

企業における購買習慣の変化

B2Bマーケティングは、従来、展示会で出会ったり、セミナーを開催したりして、顧客企業との接点を持つ手法がよく使われていました。顧客企業にとっては、特定の課題を解決してくれる業者を探す、あるいは、既存の供給業者から新しいアイデアを聞き、次の購買プロセスを開始する流れでした。しかし、最近は顧客企業の購買習慣に変化が見られます。

ある調査では、B2Bユーザーが仕事で参考にしている情報源として「企業のWebサイト」が51.3%と票を集め、一位を獲得しています。続いて、「テレビ・ラジオ」「カタログ・パンフレット」「営業員・技術員の説明」などが挙がりました。[1]B2Cと同様に、B2Bの世界でも、Webを使った情報収集・比較検討が一般的になったのです。

何らかの問題を認識した企業は、検索エンジンなどで情報を探し、企業サイトから「資料請求」などを行い、詳細な情報を取得します。競合企業からも情報を取得した上で、それらを比較検討し、最適な業者を選定する流れとなるでしょう。業者へ連絡し、具体的な商品説明を受けるのは、購買意志がかなり高まった後となります。

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図:購買プロセスの変化

このような購買習慣の変化は、B2B企業にとって大きな影響を持ちます。これまでは、営業担当者とユーザー企業が会話を重ねて購買プロセスが進んでいたのに対し、現在は、顧客自身がインターネットを使って情報収集から比較検討まで行ってしまうのです。
インターネット上で十分な情報を提供していない企業は、検討の俎上に乗せてもらうことさえできず、競争に負けてしまうでしょう。

これまでのマーケティング・営業活動の限界

インターネットで情報収集するようになったB2Bユーザーに対応するため、オンラインマーケティングを整備する企業も見受けられます。検索で上位表示されるために役に立つコンテンツを用意したり、画像・動画をソーシャルメディアに掲載し注目を集めたりするのは、その一環です。
集客したB2Bユーザーは、企業のランディングページへと誘導し、資料請求やセミナー参加、オンラインデモの案内などを提供します。メールアドレスがあれば、ニュースレターを配信するなど、継続的な関係構築が目指せます。

オンラインマーケティングは既に多様化が進んでいるため、その全てを手作業で統合するのは不可能です。あるB2Bユーザーがどのコンテンツを閲覧し、何のメールを購読し、どの製品・サービスに興味を示しているかを管理するには、情報システムの手助けが必要になります。

まとめ

複雑なB2B購買プロセスを考慮すると、適切な担当者へ最適なタイミングで意味のあるメッセージを送り、顧客の購買意思決定を後押ししなければ、ビジネスの拡大は見込めません。

手作業で不可能な作業を自動化し、より良い成果を上げるのが「マーケティングオートメーション」です。次回はマーケティングオートメーションの基本について解説していきます。

[1] http://japanbrand.jp/column/bb-column/bbc2015/part1.html

 

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