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“業界を変えた”UberとTinder 2つの優れたUXデザイン

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man hand in car holding touch phone with app call taxi on screen

UI/UXについて理解を深め、優れたUI/UXを持ったWebサイトを構築するためにお送りする本連載。
前回記事では、UI/UXに優れた海外事例として、3つのWebサービスの例を紹介しました。

今回も引き続き、UI/UXに優れた海外事例として、Uber、Tinderといったモバイルアプリ系の事例を紹介していきます。

「UI/UXを知り、優れたWebサイトを構築する」連載一覧

1.UI/UXの基本(全三回)

第一回:良いUI/UXとは何か?Amazonと楽天に見るユーザー体験の違い

2.UXに優れたサイトを構築するために検討するべき事項(全四回)

第四回:優れたUXを設計するための戦略:ペルソナ法とストーリーボード

3.UIの要素や方法論の解説(全二回)

第八回:優れたUI設計のためのレイアウト・配色・フォントの原則

4.UI/UXに優れた海外事例の紹介

第十回:カラフルなのにシンプル。UI/UXに優れた海外のWebサービスサイト3選

UI/UXに優れたサイトの海外事例:モバイルアプリ系

Uber:ユーザー体験を最適化し7年で66か国へ進出した配車アプリ

uberUber(https://www.uber.com/

米国ではタクシー業界に対する不満が少なくありませんでした。都市部であっても自動車がなければ不便なのでタクシーを探すものの、なかなか捕まらなかったり、サービスレベルが低かったりと利用者の満足度は低かったと言われます。

そこで2009年に創業したのが配車アプリサービスを展開するUberです。Uberの特徴は、タクシーではなく、一般の運転手とユーザーを結びつける点です。時間と自動車を持て余した運転手が短い時間で収入を得る仕組みを確立したのと同時に、既存のタクシーに不満を持っていたユーザーに新たな利便性をもたらし、わずか7年で66か国へと参入する急速な成長を遂げました。

日本を含めた、いくつかの国では、いわゆる「白タク」営業が認められていないため、Uberの活動は活発ではありませんが、世界の経済法則を一変させるような企業として注目されています。

Uberの急成長は、優れたUXによってもたらされています。Uberのアプリを導入したユーザーは、行き先を入力するだけで、必要な料金が提示され、あと何分で配車されるかが一目瞭然になります。自分の所在地はモバイル機器のGPS機能で特定するため、改めて入力する必要はありません。

また、あらかじめ設定したクレジットカードや決済サービスで支払うため、乗車・降車時にお金のやり取りも不要です。さらに、一般の運転手に不安を覚えるユーザーのためには、運転手が過去に獲得した評価が閲覧できるため、安心してサービスが利用できます。料金の透明性や、配車までの簡易さなど、既存のタクシーで見受けられた問題点が解決されているため、利用が伸びてきたのでしょう。

Uberのアプリ及び、Webサイトは黒を基調としたデザインになっているため、安いタクシーというよりも高級ハイヤーといった雰囲気を醸し出しています。このような配色・デザインがブランドイメージの認知に一役買っていると考えられます。

アプリはマテリアルデザインが主に利用されているため、シンプルな見栄えの中にも、ボタンやラベルの奥行きが表現されています。Uberのアプリを初めて使う人でも、操作に迷う場面は少ないのではないでしょうか。

Tinder:出会い系アプリのUIを変えたスワイプ機能

tinderTinder(https://www.gotinder.com/

出会い系サイトはインターネット発展と共に増加し、長い歴史を重ねてきました。一般的には、男女のプロフィールを掲載し、気に入った相手にはメッセージを送るといった仕組みになっています。しかし、この使い古されたUI/UXをモバイル時代に合わせて大きく変えたのがTinderです。

Tinderが持つ最大の特徴は「スワイプ」機能です。アプリに表示される異性の写真を見て、気に入ったら写真を右側に動かし、好みでなければ左側に動かす仕組みになっています。この単純な機能によって、何人もの異性を次々と閲覧できるため、利用者を惹きつけます。ユーザーは平均で毎日1時間以上ものアプリを利用し、2014年には一日あたり10億回の「スワイプ」が記録されました。
スワイプ機能は簡単に複数の情報を振り分けるのに有効なので、他の出会い系アプリはもちろん、別の目的を持ったアプリにも応用されるUIになっています。

Tinderは実際、出会い系アプリとして登場したわけではなく、近くにいる気の合う仲間を見つけるソーシャルアプリとして自社を位置づけています。具体的には、Facebookと連携し、興味・関心の情報を収集した上で、よりマッチングしやすいよう写真を掲載しているのです。また、現在は優れた写真が多く掲載されるInstagramとの連携も行い、ユーザーの魅力的な画像を充実させる取り組みを行っています。

モバイルに最適化されたUI/UXを実装したため、Tinderは従来の出会い系アプリとは一線を画す存在として認知を高めました。気になる異性を探すのに多くのステップは必要なく、写真を振り分けるだけで十分だったというのは、人間の心理を鋭く見抜いたものです。無駄な部分をそぎ落とし、本質的な要素だけに絞ったデザインの例と言えるでしょう。

まとめ

UberとTinderは、どちらも画期的な仕掛けで”業界を変えた”サービスです。急速に成長し多くの人気を集めましたが、人気の理由は仕掛けだけでなく「仕掛けにぴったりハマるUIデザインだった」というのも大きいのではないでしょうか。

サービスの成長に優れたUIは欠かせません。伸び悩んでいるサービスがあれば、今一度UIを見直してみると、改善のヒントが見つかるかもしれません。


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