KOBITブログ

O2Oを加速させる新たなPPC(Pay-Per-Car)マーケティングとは?

この記事は約 7分 で読めます。

a shopper using mobile phone in supermarket

ドライビングサービスUberやLyftが、ローカルマーケティングの形を変えようとしています。

その前に、UberやLyft自体が日本では未だ馴染みが薄いと思うので、これらのサービスについて簡単に説明したいと思います。海外ではUberやLyftは、もはや生活の必需品となっています。ユーザーはアプリで自分の居場所と目的地を設定すれば、近くにいるドライバーがピックアップしに来てくれるというサービスです。しかも一般人も副業としてUberドライバー、Lyftドライバーをしていて、ドライバーを一般人に指定すれば、タクシーより安い料金で目的地に到着することができます。

「アプリから手軽にドライバーを呼べる」と「料金が安い」の2つの大きな価値によって、UberやLyftは爆発的に成長しました。同時にタクシー会社は淘汰されていって、アメリカのカルフォリニアでは普通のタクシーを目にすることは滅多にありません。日本では国の規制により、これらのドライビングサービスは浸透に苦しんでいますが、今政府はこれらの規制緩和に取り組んでいますので、今後UberやLyftが日本人の生活の一部にもなる可能性は大いに考えられます。

さて、UberやLyftの概要と日本における現状を説明した上で、本題に戻りたいと思います。今、UberやLyftは、企業の020戦略を後押しするための新しいマーケティングサービスをテストしています。その名もPPC(Pay-Per-Car)マーケティングといい、レストランや小売り店舗とパートナーシップを組んで、顧客の交通費を肩代わりするサービスです。それでは詳しい概要説明をしていきます。

PPC(Pay-Per-Car)マーケティング

晩ご飯を食べる店を探している時、2つに絞れたものの両方とも同じタイプ料理、同じ予算、同じレビューレートで、どっちにしようか迷っているケースを想像してみて下さい。その際、もし一方がUberもしくはLyft料金を店が負担してくれて、もう一方はしてくれないとしたら、皆さんはもちろん前者の店を選びますよね?これがPay-Per-Carマーケティング(以下PPCマーケティング)です。

仕組みとしては、ユーザーがUberもしくはLyft料金を負担してくれる店を見つけたら、アプリを通じてタクシーを呼び、店に着いてから掛かった分だけの運賃料金を店から返金してもらえるというものです。ユーザーは何かしらその店でお金を費やさないと運賃の返金をしてもらえないので、コンバージョンレートをかなり上げる仕組みとして非常に注目されています。まさにO2Oを促進するマーケティングの形ですね。

ただ、PPCマーケティングの価値はそれだけではありません。O2Oの課題の1つに、OnlineとOfflineの繋がり効果、謂わばアトリビューションの測定が難しいという点が上げられています。PPCマーケティングを利用できれば、サイトのブラウジングからタクシーを呼び出し、そして店に行くまでのフローがしっかりOnline上でトラッキングできるので、どこからコンバージョンが発生したかを簡単に測定することが可能となります。

このように、プロモーションから効果測定までの質を高めるものとして、PPCマーケティングは今後のトレンドとして非常に注目されています。実際、Uberはこのマーケティングサービスをテストしていて、Lyftはアメリカポートランドのみで同サービスをローンチしています。

PPCマーケティングを盛り上げるのは自動運転車

しかしこのマーケティングモデルにも課題はあります。だいたい店側が肩代わりする顧客のUber料金を1000円と仮定しましょう。もしその顧客がちょうど1000円分の買い物しかしなかったら、店側の利益は0ですね。つまり、1人当たりの平均消費金額が高い店でなければ、このマーケティングモデルは機能しないということです。一店舗でも多くの店に採用してもらうためには、UberやLyftは運賃をできる限り減らさなければなりません。

そのためにこれら2社が今必死で取り組んでいるのが自動運転車の実現です。自動運転車といえばTeslaやGoogleをイメージすると思いますが、アメリカではUberやLyftもその実現に向けて多額のお金を投資しています。一般人のUberもしくはLyftドライバーは、ユーザーが支払った料金の75%をマージンとして貰えます。この75%を無くすことができれば、かなりの運賃の削減を実現することができますね。極端に言えば、今まである場所までUberで行くのに1000円掛かっていたところ、自動運転車が実現すれば250円まで下げることができるわけです。

今までの運賃をここまで下げることができれば、PPCマーケティングモデルを利用できる店も増えますね。自動運転車はまだまだ遠い未来だと思われているかもしれませんが、かなりのスピード感で開発、試験運転がアメリカでは行われています。この数年で自動運転車が実現する可能性は大いに有り得ます。つまり、近い将来PPCマーケティングがトレンドになる可能性も大というわけです。

PPCマーケティングに向けて準備しておくこと

さて、PPCマーケティングを今後展開する際、何点か準備しておきたいことがあります。まず、リテールビジネスなら在庫のストックはしっかり管理できるようにしましょう。せっかくUberやLyftで店に来たのに目的の商品がなければ、高いカスタマーエクスペリエンスを提供することができませんからね。

あとは車移動している際のプロモーションを考えると良いでしょう。これまでと違って、ユーザーは自分でハンドルを握らないので、その代わりスマートフォンなどをいじって時間を消費します。その移動時間に、お勧め商品の宣伝などをできると、さらなる高い効果を期待することができます。

最後に、これは自動運転車が一般化したらの話しですが、位置情報の精度を向上させることです。今でもたまに指定した位置情報がズレていて、目的地に辿り着けない時がありますよね。人間が運転手なら近くを回って目的地を見つけることができますが、自動運転車の場合はそうはいきませんね。正確な位置情報を取得して、しっかり顧客がお店に辿り着ける環境を整えましょう。

まとめ

そもそもUberとLyft自体が日本に浸透していませんが、今後の規制緩和によって我々日本人の生活の一部になる可能性は大いに有り得ます。そうなってくると、今回紹介したPPCマーケティングは日本でも重要な戦術となると考えられます。

また、自動運転車が本格化すると、その重要性はさらなる高まるでしょう。PPCマーケティングは、2017年のトレンドになるとは思いませんが、2、3年後にくるトレンドとして頭の片隅に入れておくと良いと思います。

参照:Search Engine Land, Driving local marketing change with Uber, Lyft and self-driving cars

 


さあ、KOBITをスタートしよう。