“We are social”が世界のモバイル、インターネットユーザー数を地域別に調査しました。調査は2017年1月に行われた最新のものとなっています。皆さんの想像通り、世界のモバイル、インターネットユーザー数は着実に増えています。
もちろん、成長に大きく貢献しているのは発展途上国であり、アジアや中東地域のその数は急速に増えています。それに伴い、先進国のデジタルユーザーのシェア率は右肩下がり傾向にあります。この記事では、まず2016年末の世界全体のデジタルユーザー数を、その後地域別のデータを紹介していきます。
上の画像を見て頂ければ分かるように、現在世界の人口が74億人であるのに対し、インターネットユーザー数は37億人と、世界の50%の人々がインターネットにアクセスしています。その数は前年比10%増しの、3.5億人多い結果となっています。
あと注目しておきたいのは、ソーシャルメディアユーザー数とモバイルユーザー数でしょうか。現在ソーシャルメディアユーザー数は27億人で普及率は37%で、モバイルユーザー数は49億人で普及率66%となっています。前年からの成長率は、ソーシャルメディアユーザーは21%増しの4.8億人、モバイルユーザーは5%増しの2.2億人多い数となりました。
数年前から既にモバイルユーザー数の普及は拡大していることから、2016年はその成長率は落ち着いてきたと考えられます。一方、モバイルの普及によりソーシャルメディアユーザーが一気に伸びてきています。まだソーシャルメディアユーザー数はモバイルユーザー数の約60%であることから、今後も高い成長率を見せていくでしょう。
まだアフリカでのインターネットの普及は低いと言えます。インターネットユーザー数は、アフリカの人口12億人に対して3.6億人しかいない現状です。普及率で表すとたったの29%です。しかし、成長率に関しては他の地域を凌駕しています。
なんと新規インターネットユーザーの10人中7人はアフリカから生まれていることになります。1年間でインターネットユーザー数は3.5億人増えていると先述しました。つまり、アフリカでは、ここ1年でインターネットユーザーが2.45億人増えていることになります。この成長率が続けば、2020年には普及率は50%を超えると考えられています。
既にどの項目でも高い浸透率を記録しているのはさすがですね。一応インターネットユーザー数は増えていて、前年比の8%増しの成長率となりました。もちろん、新規インターネットユーザー数は中南米からきています。今後もその上昇は中南米から起きると考えて良いでしょう。
あと述べておきたいことは、携帯の通信契約率(Mobile subscription)です。既にアメリカ地域の通信契約率は、人口の数より多い106%を記録していますが、実はこの通信契約数が年々減っているようです。
理由としては、What’s upやFacebook Messengerなどの浸透により、従来の電話機能やSMSの必要性が減っていることにあります。Wi-Fiさえあれば電話もメールも出来る時代になっていることから、通信会社との契約を破棄する人が増えているようです。
アジアは皆さんも最も注目している地域だと思います。最も人口が多い地域にも関わらず、インターネットの普及率はほぼ50%に近い数値となっています。ただ「普及率」より「数」が圧倒的ですよね。世界のインターネットユーザー数は37億人です。
それに対してアジアは19億人と、世界のインターネットユーザーの半分以上はアジア人なのです。ちなみに成長率は、前年と比べて15%増しとなっています。インターネットビジネスにおいて、かなり大きい且つ潜在性の高い市場と言えます。
またソーシャルメディアユーザー数も15億人を超えていて、世界の54%を占めています。アジア人のソーシャルメディアへのアクセスデバイスの95%は、モバイルデバイスであることも注目です。今後アジアに進出するなら、モバイル化が必須事項であることがわかりますね。
ヨーロッパも既に全体的にデジタルが浸透していることから、万遍なくどの項目も高い数値となっています。もちろん成長率も非常に緩やかで、インターネットユーザー数の成長率は前年と比べ3%しか増えていません。ソーシャルメディアユーザーの成長率も5%に留まっています。
中東もかなり高い成長率を見せている地域です。既にインターネットの普及率は60%を超えているのにも関わらず、前年と比べユーザー数の成長率が15%増しです。すぐにでも普及率がヨーロッパやアメリカ地域に追いつくスピードです。
まさに、インターネット環境が先進国レベルになる市場と言っていいでしょう。ソーシャルメディアユーザー数も47%成長しています。それでも尚、ソーシャルメディアの普及率は38%であることから、今年も大きな成長を見せていく項目だと考えられます。
如何でしたか?やはり注目は、アフリカ、アジア、中東地域ですね。「まだまだ小さいけど潜在性を秘めているアフリカ」、「圧倒的な人口を誇り、今後も大きな成長を見せていくだろうアジア」、そして「近い将来インターネットの普及が先進国レベルに追いつく中東」、それぞれが異なる特徴を持った成長を見せています。今後ネットビジネスやネットマーケティングをしていく上で、この違いの認識は大きく役に立つと思います。皆さんは、どの地域に進出したいですか?
参照:
Netimperative, Global digital trends in 2017: Half the world now owns a smartphone
We are social, 2017 Digital Yearbook