KOBITブログ

ウェブサイトを改善するための3種の神器「アクセス解析ツール」「ヒートマップツール」「ABテストツール」

この記事は約 6分 で読めます。

006

こんにちは。ウェブアナリストの小川卓です。

ウェブサイトを分析するために最も利用されているツールが「アクセス解析ツール」ではないでしょうか?筆者もGoogleアナリティクスやAdobe Analyticsを活用してサイトの分析を何年も行ってきました。

しかし「アクセス解析ツール」は「データから気付きを発見するツール」であり、それ単体ではウェブサイトの改善を効率よく、そして精度高く行うことが難しいと気づきました。ウェブサイトを改善する上で、アクセス解析ツールに加えて「ヒートマップツール」と「ABテストツール」を使う事でどのような価値があるのかを紹介いたします。

簡単に3つのツールの特徴を紹介

アクセス解析ツール

ウェブサイト内でのユーザーの「行動」を分析するために利用されるツール。流入元、閲覧ページ、サイト内の遷移、コンバージョンへの貢献などを可視化することが出来ます。代表的なツールとしてはGoogle アナリティクスやAdobe Analyticsなどがあります。

001 002

ヒートマップツール

サーモグラフィのようにページ内のどこを見ているか、どこまでスクロールしているか、クリックした場所はどこか?などを把握することが出来ます。ツールによってはサイトを訪れた方の行動を録画しておきプレイバックする機能などもあります。代表的なツールとしては、ClickTale、PtEngine、UserHeat、USERDIVEなどがあります。

001 002

ABテストツール

分析を主としたアクセス解析ツールやヒートマップツールとは違い、テストと評価を行うためのツールです。複数パターンのレイアウトやデザインを用意し、ユーザーによってどのパターンを表示するかを分けて、どちらの方が効果が高い(成果に繋がるか)を検証するためのツールです。代表的なツールとしてはOptimizely、VWO、KAIZEN PLATFORM、Google Optimizeなどがあります。

001 002

 

3つのツールを併用することのメリット

3つのツールをどのシーンで利用するかをまとめたのが以下のループ図になります。

006

上から順番に見ていきましょう。

まずはアクセス解析ツールを使ってサイトを分析します。そうすると気付きを発見することが出来ます。例えば「このページの直帰率は高い」とか、「このページからほとんどの人がページ下部にあるリンクを押している」といった具合です。サイトの良い所、悪い所を発見できるのがアクセス解析が最も得意とすることです。

しかし、アクセス解析ツールはその理由を教えてくれません。例えば「ページ下部にあるリンクが押されていない」という事実がアクセス解析ツールからわかったとしましょう。しかし、押されていない理由は大きく分けて2つ考えられます。

1つは「リンクがある場所までそもそもスクロールして辿り着いていないからクリック率が低い」という理由。もう1つは「ページ下部まで多く人は辿り着いているが、リンクを押していない」という理由。この2つの内、どちらが理由かはアクセス解析ツールからはほとんどわかりません。

ここでヒートマップツールの出番です。ページ下部までに何%の人がすくロールしているのか、あるいはリンクがある箇所が注目されているかを発見することが出来ます。これによって改善の方針というものは変わってきます(位置の問題なのか、クリエイティブの問題なのかの切り分けが行いやすくなります)。ヒートマップツールは「原因特定」に役立ちます

 

アクセス解析ツールとヒートマップから得られた知見から仮説を生み出し、施策を行います。しかし、その仮説が本当に正しいのか?ほかにも良い方法があるのではないか?と迷うケースも非常に多いかと思います。その時、「多分こっちのほうが良い」あるいは「上司がそういったから」ではなく、どちらが本当に効果があるのか?ちゃんと検証してみよう!という事で役立つのがABテストツールです。

サイトにとって明らかにデメリットが無い改善案以外の場合は、筆者はABテストツールを活用することをオススメします。それは

「しっかり数値でどちらのパターンが良いかを評価出来る」

「悪かった場合にすぐに戻すことが出来る」

「(多くのツールでは)オンライン上でレイアウトや文言・画像の変更をして簡単に変更が出来る」

といった明確なメリットがあるためです。分からないことはサイトの利用者に評価をしてもらおうという考え方です。

そして実施した施策はABテストツールで結果を確認し、より深堀って原因を特定したい場合はアクセス解析ツールやヒートマップツールも併用して分析を行いましょう。

 

最後に

3つのツールを併用するべき一番の理由は「サイト改善の成功確率」を上げるためです。これらのツールを併用することで「打席数(施策のテスト・実行回数)」と「打率(施策の成功確率)」を上げることが出来ます。事実だけではなく原因特定を行い、複数のアイデアを同時にテストすることができます。

アクセス解析ツールだけを活用している会社や方も多いかと思いますが、ヒートマップやABテストツールの導入・活用も検討し、ぜひ自社サイトの改善を効率よく確実に実現してください。

 

小川卓 プロフィール画像

【プロフィール】

小川 卓(おがわ たく)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンで勤務後、フリーに。複数社の社外取締役やデジタルハリウッド大学院の客員教授として活動.。コンサルティング・勉強会・執筆に従事。

主な著書に「ウェブ分析論」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」「あなたのアクセスはいつも誰かに見られている」など。

 

※KOBITブログでは、毎月1~2本程度、小川卓さんに記事を寄稿いただいております。
どれも興味深い記事となっておりますので、ぜひ他の記事もご覧下さい。
小川卓さんによる寄稿記事を読む


さあ、KOBITをスタートしよう。