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実は効果が低い!?カルーセル形式で結果表示されるAMPコンテンツが抱える課題とは?

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Cloud Google Accelerated Mobile Pages

2016年最大のSEOトレンドといえばAMP(Accelerate Mobile Pages)と言っても過言ではないでしょう。AMPは通常のコンテンツよりローディングスピードが数倍速く、ユーザー体験の向上に繋がると非常に注目されているフォーマットです。

2016年中旬に全てのWebサイトにAMPフォーマットが公開され、多くの企業、サイトオーナーが採用してきました。今後AMPを使わなければ取り残されると言った流れもあるくらいです。

AMPの検索結果に表示され方には2パターンあります。1つは画像付きのリッチカードがカルーセル形式でTop Stories上に表示されるタイプ(画像左)で、もう1つは従来と同様、テキスト形式で上下に羅列されるタイプ(画像右)です。

どちらが効果が高そうか?というと、もちろん前者のような気がしますよね。画像が表示されていますし、ユーザーの注目を集め易いのはリッチカードの方だと考えるのが普通です。

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しかし、Search Engine Landが行ってきた調査によれば、リッチカードのカルーセル形式の表示より従来からの上下に羅列されるテキスト形式の方が、効果が高いということが分かりました。

リッチカードのカルーセル形式の効果

まずニュースサイトグループのGoogle Search Console結果を見てみたところ、下記の画像の結果が出ました。

カルーセル形式で表示されるリッチカードのCTRは3.14%であるのに対して、テキスト形式のノンリッチタイプのCTRは4.39%という結果になりました。トータルクリック数もカルーセル形式の方が低い結果となっていますね。

注目してもらいたいのは、平均ポジションです。平均ポジションは、リッチカードの方が3.4に対して、ノンリッチタイプは7.1とリッチカードの方が上位に表示されていることになっています。それにも関わらずCTRが低いということは、かなり効果が悪いということですね。

rich-v-non-rich-results-overview画像参照:Search Engine Land, Is Google’s AMP carousel working? (Or, SEO insights from Kanye West)

続いて、検索結果ポジション別CTRをリッチタイプとノンリッチタイプで比べたものを見てみましょう。下記の画像を見て下さい。

先にも述べた様に、全体的CTRはノンリッチタイプの方が高いですね。ここで注目してもらいたいのは、ノンリッチタイプもリッチタイプも結果のポジションが下がるに連れてCTRを下げているのですが、ノンリッチタイプはその下がり幅が緩やかな右肩下がりである一方、リッチタイプは2番目以降から一気にCTRが下げています。

この結果から考えられるのは、ユーザーは検索結果を上下にスクロールすることはあっても、左右にスクロールすることはあまりないということです。

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画像参照:Search Engine Land, Is Google’s AMP carousel working? (Or, SEO insights from Kanye West)

何故リッチタイプの方がCTRが低いのか?

考えられる1つの理由としては、先にも述べた様に横にスクロールするユーザーが未だ多くないということだと思います。これまで、上下にスクロールして結果を探してきたので、いくら画像付きのリッチコンテンツであっても、その習慣が抜けないのではないでしょうか?

ただ最大の理由は、Googleがリッチタイプのコンテンツをカルーセル形式で表示させる仕組みにあると考えられています。カルーセル形式は、検索クエリーに関連するAMPコンテンツが3つ以上存在する時に表示されます。

AMPを採用するサイトは増えてきていますが、まだマジョリティなコンテンツとは言えません。つまり、検索クエリーがある程度ビッグワードでなければ、カルーセル形式のリッチタイプコンテンツは表示されないということです。

逆に言えば、ロングテールのクエリーだと、AMPを採用している関連コンテンツの絶対数が少なくなり、カルーセル形式ではなく従来のテキストタイプが表示され易くなるということです。

ここで考えてもらいたいのは、ロングテールキーワード戦略についてです。この戦略は、検索ボリューム自体は多くありませんが、競合性が低く、高い順位で掲載されやすい、且つより検索ユーザーが求めるコンテンツでなり得ることから、CTRが高くなるものでしたね。

実際に、リッチカードのカルーセル形式が表示された検索クエリーと、各結果のCTRとノンリッチのテキストタイプのそれらを比べたのが下の画像です。

リッチカードはビッグワードで表示されている一方、ロングテールになるとテキスト形式の結果となっていますね。しかし、ロングテールの方がCTRが平均的に高いことが分かります。

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画像参照:Search Engine Land, Is Google’s AMP carousel working? (Or, SEO insights from Kanye West)

このように、ロングテール戦略の高い効果がAMPのリッチタイプ形式の結果に大きく影響していることが分かります。

今後のGoogleの対策!?どうなるリッチタイプ結果?

まずGoogleは、このリッチタイプのCTR向上に向けて、検索結果に表示されるカルーセル形式の量を増やす取り組みをしています。

どういうことかと言うと、下記の画像のようにメディア毎に関連性ある記事をカルーセル形式で表示させています。例えば、”trump cabinet”と検索すると、New York Times内やCNN内にあるトランプ大統領関するAMPコンテンツを、それぞれのセクションでカルーセル形式が表示されるということです。

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画像参照:Search Engine Land, Is Google’s AMP carousel working? (Or, SEO insights from Kanye West)

確かに、1ページの検索結果上にここまでリッチタイプの結果を表示させれば、CTRの向上が見込めそうですが、先にも述べた様に、ユーザーは横にスクロールする習慣ありません。

この習慣をユーザーに付けさせることが、まず必要になってくると思います。このGoogleの取り組みは、横にスクロールさせる習慣をユーザーに付けさせるためにあるかもしれません。

あとは、AMPに対応させたコンテンツの絶対的量が増えることが必須だと思います。増えれば、ロングターム検索でも、カルーセル形式のリッチタイプコンテンツが表示されるので、ユーザーは本当に自分が求めている記事をそこから発見できるようになるかもしれませんね。

まとめ

今回のSearch Engine Landが行った調査は、リッチタイプのカルーセル形式の結果の効果が低いということに留まりません。まだ絶対的AMPコンテンツが少ないこと、そしてロングターム戦略が大きく影響していることを改めて実感する調査だったと思います。

AMPをただ採用するだけでなく、根底にあるコンテンツマーケティングの戦略が必要であるということが分かりましたね。

参照:Search Engine Land, Is Google’s AMP carousel working? (Or, SEO insights from Kanye West)


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