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ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part8 改善提案レポートを構成して作成する

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こんにちは。ウェブアナリストの小川卓です。

本連載では「ウェブサイトを分析して改善するためのプロセス」について紹介をしていきます。実際に筆者がどのようなプロセスでサイト分析をしているかをお見せできればと考えております!

「ウェブサイト改善プロセスを学ぶ」連載の記事一覧

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part8 改善提案レポートを構成して作成する

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part7 改善施策を考える

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part6 気付きから改善方針を決める

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part5 ウェブサイトの分析を行なう

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part4 解析ツールの確認を行う

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part3 分析の基本方針を決める

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part2 「2つの視点」でサイトを利用する(実例付き)

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part1 ヒアリングの実施(チェックシート付き

 

今回が連載の最終回となります。最終回はレポートの作成方法について紹介いたします。気付きや改善案を整理したら、最後に報告用のレポートに落とし込みます。クライアントにレポートを提供するときはパワーポイントで作成することが私の場合はほとんどです(週1などスピーディーなミーティングやPDCAの場合はExcelで作成・共有しています)。

レポート作成のポイントをいくつか紹介いたします。

全体の構成を考える

どの内容をどういった順番で説明するのか。整理をする必要があります。手元にある材料としては「データ」「そこから得られた気づき」「改善案」になるかと思います。データに関してはPCとSP両方とも見ている場合は、デバイスごとにデータ・気づき・改善案があるでしょう。

これらの情報をどのように構成するのか。筆者も色々試した結果、現在は以下の構成を使っています。

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それぞれの内容を解説いたします。

01 与件の整理

今回の分析対象サイト・目的・改善KPI・対象デバイスなどがまとまっているパートです。改めて認識を整理・確認するために用意しています

02 分析方針

どのような目的でどういった分析を行うかを記載しています。例えば「ランディングページ×流入元の分析を行い、入口の改善を実現する」なのか「複数回購入を行っているユーザーの分析」なのか。分析の進め方を整理します。

03 気付きと改善案一覧

数枚で分かるように気付きと改善案をまとめた表などを入れています。同内容は「分析結果」「改善案」の中にもあるのですが、ここでは「サマリー」でわかるようにしています。忙しい方は、03までは重要なポイントが分かるという形です。報告対象者によっては「先に結論を知りたい」という方もいらっしゃるので、そういった観点も考慮して資料の前半に置いています。

04 分析結果

具体的な分析結果をまとめたものです。構成として大見出し(複数ページにわたり同じタイトル)、中見出し(ページ固有)、集計結果(表やグラフ)、考察という構成になっています。

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具体的な分析結果をまとめたものです。構成として大見出し(複数ページにわたり同じタイトル)、中見出し(ページ固有)、集計結果(表やグラフ)、考察という構成になっています。

このあたりの構成は基本大きく変えませんが、「考察」の部分を「気付き⇒考えられる仮説」にしたり施策の振り返りをするのであれば、「結果から得られた事実」などに変える場合はあります。いずれにせよ、見出し+データ+文章の3つが重要であることは間違いありません。

また「流入元(PC)」「流入元(SP)」「ランディングページ(PC)」「ランディングページ(SP)」というようなデータがある場合、筆者は基本的出には上記の通りの並び順で入れるようにしています。デバイスをまとめるという方法もあるのですが、デバイス間での対比を行う場合は、分析項目単位でまとめたほうが分かりやすかったため、このような構成にしています。

05 改善案

改善案を列挙します。改善案を一覧でまとめた表と、改善施策の内容のパートです。改善施策は基本スクリーンショットを入れながら説明をし、1施策1ページを基本としていますが、改善対象ページが同じで1枚にまとめられる場合は、複数施策を1ページで表現することもあります。

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筆者基本的には、「この施策を行うことによってどれくらい数値が上がる」は書かないことがほとんどですが、対象ページや改善箇所の利用人数、現在の数値の「悪さ」などから優先順位をつけるようにはしています。

06 今後のスケジュール

改善施策の実施や評価のタイミング、評価をするために必要なデータ量や期間などを書きます。また過去に提案した改善施策の振り返りなども同時に行っている場合は、並行して複数の施策や分析が走っている場合があるので、それらが分かるように簡易なガントチャートを作成します。

07 参考資料

忘れがちだけど意外と大事なパートです。サイトで利用されているパラメータをまとめたり、グルーピングなどを行ったりした場合はその条件などを書いておきます。また集計したものの直接、改善案に使わなかったようなデータもここに入れておくことがあります。例えば、曜日別×時間別のデータをみたけど特に気付きが無かった場合 とか。

 

最後に

今回紹介した構成はあくまで一つの例です。以下の用に改善施策単位でまとめることもあります。この場合は最初の改善施策のまとめがあり、その後にそれを証明するデータが複数枚続くというような構成です。

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レポート作成は構成を考えてから作成することで、わかりやすさが大きく変わり、抜け漏れを無くすこともできます。ぜひ自分なりのフォーマットを考えてみましょう。

8回にわたり「ウェブサイト改善プロセスを学ぶ」をお送りしてきました。皆様の分析・改善の役に立っていれば幸いです。

 

「ウェブサイト改善プロセスを学ぶ」連載の記事一覧

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part8 改善提案レポートを構成して作成する

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part7 改善施策を考える

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part6 気付きから改善方針を決める

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ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part4 解析ツールの確認を行う

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【プロフィール】

小川 卓(おがわ たく)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンで勤務後、フリーに。複数社の社外取締役やデジタルハリウッド大学院の客員教授として活動.。コンサルティング・勉強会・執筆に従事。

主な著書に「ウェブ分析論」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」「あなたのアクセスはいつも誰かに見られている」など。

 

※KOBITブログでは、毎月1~2本程度、小川卓さんに記事を寄稿いただいております。
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