E-コマースが伸びていると言っても、実際は購買の92%以上はオフラインの店舗で行われています。しかし、AmazonやFacebookなどのオンラインプラットフォームが購買の形や流れを変えているのは間違いありません。
Euclid Analyticsが1500人のスマートフォンユーザーに対して、購買行動や傾向について調査したところ、面白い結果が得られました。年末に向けた良いデータになると思うので、是非参考にしてみて下さい。
画像参照:Euclid Analytics, Evolution of Retail: 2016 Holiday Consumer Mobile Usage
上の画像見て分かるように、スマートフォンユーザーの90%以上がオフラインの店舗で最低週に1回は買い物をし、一方でオンラインで最低週に1回買い物をするユーザーはたったの49%という結果になりました。
店舗で買い物をする大きな理由は以下の3つがあげられています。
この3つを見ると、やはり「体験」を提供できるのがオフライン店舗の強みだということが分かりますね。
また、そんな店舗ショッピング好きなユーザーもオフラインでの買い物に対する不満もいくつか抱いています。
2番目の「店舗まで足を運ぶのが面倒くさい」というのは改善方法を考えるのは難しいかもしれませんが、1番目と3番目は向上させることは出来そうですね。1番目ならレジ打ちの研修を徹底的に行って少しでも速く回転させる。3番目は、場所確かにオンラインと違って限られるので、あらゆるデータを収集・解析して本当にユーザーが欲しい商品を揃える。これらで、こういった不満は少しは解消できるのではないでしょうか?
消費者はオフライン店舗の中で購買前にスマートフォンであらゆるものを確認します。これは消費者の買い物体験を向上させる要素となりますので、しっかり消費者が何をチェックしているかを認識する必要があります。主な7つのチェック項目が以下になります。
これらが普段消費者が取る、オフライン店舗での行動です。各行動にあったモバイルコンテンツや体験をしっかり準備しておきたいところですね。例えば4番と5番なんてどうでしょう。スーパーなどは自分の店舗用の買い物リストアプリを提供したらユーザーは喜ぶのではないでしょうか?店舗行く前に、商品リストを確認してリストに登録することができれば、店舗の中でもすぐに自分が買わなければならないものをチェックできそうですね。さらに、5番の行動に合わせた機能も盛り込めそうです。「今回は買わないけど次回買おうかな?」という商品の写真と名前を、そのリストアプリにアップロードもしくはリストからウィッシュリストに登録することが出来ると、ユーザー体験はグーンと伸びるのではないでしょうか?
また、今回の調査でユーザーがオンラインで確認したい主な情報も明らかになりました。
各商品情報に加えて在庫確認もしたいということで、リアルタイムな情報管理が求められますね。また、店側にとっての最大の葛藤が陳列マップだと思います。もちろん、広い店舗の中を探しまわるのは非常に消費者にとっては体力を消費することなので、こういったマップを提供することはユーザー体験を向上させる要因になると思います。しかし、店舗のブラウジングによる新しい商品の発見体験を失うという懸念もあります。ここは非常に難しい判断となるので、慎重に行いたいところです。
画像参照:Euclid Analytics, Evolution of Retail: 2016 Holiday Consumer Mobile Usage
これはアメリカのデータで、アメリカでは日本と違ってテキストメッセージがかなり盛んに利用されているので、48%のTextという結果は無視しても良いと思います。
注目は2番目以降ですね。何とFacebookがGoogleを抑えて消費者が買い物中に最も利用するアプリだと言うことが分かりました。商品のクーポンや割引商品の告知ならFacebookページの方が簡単にアクセスできるからなのでしょうか?実際、値段の比較をするにはユーザーはGoogleやAmzonを利用するようです。
オンラインでの購買はオフラインに比べると少ないかもしれませんが、オフライン購買への影響力は凄まじいものです。どんな行動を取るか、何の情報を求めているかをしっかり認識して、購買体験全体を向上させていきましょう。
参照:Marketing Land, Study: 83 percent use smartphones in stores, Facebook the most widely used app