KOBITブログ

Pokemon Goのデータはマーケティングに利用できるか!?

この記事は約 7分 で読めます。

Young woman playing Pokemon GO indoor at shopping center, using smart phone. Girl play the popular smartphone game - catching pokemon in hypermarket mall

2016年社会現象を巻き起こしたPokemon Goですが、リリース当初よりは落ち着いてきたのではないでしょうか?それでも、Pokemon Goを利用したプロモーション戦略はしっかり結果を出しています。アメリカ人500人のPokemon Goプレイヤーにオンラインアンケートを行ったところ、Pokemon Goを利用したキャンペーンを打ち出しているバー、カフェに訪れた際、平均して11.30ドルのお金を各店に費やしているようです。普通カフェなどでコーヒーなどを飲むだけなら4ドルぐらいですので、11.30ドルというのはかなりのものです。何に費やしているかと言うと、ドリンクやスモールサイズのボトルウォーターの追加オーダーをしているからだとのことです。そんなPokemon Goですが、一度訪れたユーザーデータを基にターゲティング広告が打てるようになるのでは?という予測がされています。ただ、本当にPokemon Goが集めたデータは価値があるのか?という議論も出ています。ということで、今回はPokemon Goユーザーがビジネスに与えている影響の詳細を紹介した上で、Pokemon Goのデータ価値について考えてみたいと思います。

Pokemon Goユーザーがビジネスに与えている影響

アンケートを行った500人のユーザーのうち、約30%が週2〜3回、18%が毎日、Pokemon Goが理由であるカフェやバーに訪れています。そして48%が訪れたら30分以上店舗に居座ることが分かりました。さらに、51%のユーザーがPokemon Goがきっかけで初めて訪れた店があると答えています。訪れる店舗の種類は、86%がレストラン、47%がカフェ、38%がグローサリーストアもしくはコンビニ、26%がバー、23%がアパレル店舗です。

このデータを見ただけでも、Pokemon Goは結構の影響力をビジネスに持っていることが分かります。Pokemon Goを使った基本的なプロモーション戦略は、アプリ内のアイテム「ルアー(30分間ポケモンを引き寄せることができる)」や、「ポケストップ」、「ポケモンジム」を利用してユーザーを店舗に引き寄せるというものです。実際、店舗に訪れる目的として71%が「ポケストップ」と「ポケモンジム」で、68%が「ルアー」だそうです。

「ルアー」は「ポケストップ」と「ポケモンジム」が近くになければ効果はありませんし、「ポケストップ」と「ポケモンジム」は開発側が独断で人気がありそうな場所を選んで設置されています。ですので、これらを利用したプロモーションを打てる店舗は限られてきます。

しかし、そういった店舗でも独自の方法でPokemon Goを利用したプロモーションを行っています。例えば、ARを利用して店舗内とポケモンを一緒にスクリーンショットし、ソーシャルメディアでシェアしたらディスカウントされるなどです。

このように、あらゆる方法でPokemon Goはプロモーションで利用され、ビジネスに大きな価値をもたらしているのです。

Pokemon Goのデータ価値

まず何故Pokemon Goのデータ価値について議論するかの背景を説明します。ずばりそれは、Pokemon Goがゲーム内広告をリリースする可能性があると考えられています。Pokemon GoはGPSが使われていて、どのユーザーがどの店舗に訪れたかのデータが蓄積されています。GPSで収集されたデータは広告ターゲティングで是非利用したいものだと思います。一度訪れたユーザーにターゲットを絞って広告を打てば、効果的な広告運用が出来そうですからね。

しかし、このデータに関して懐疑的な意見もあります。というのも、ユーザーが店舗に訪れている理由が店舗の魅力ではなく 、ほとんどが「ルアー」、「ポケストップ」、「ポケモンジム」だからです。

デジタル広告のターゲティングといえば、ネットのブラウジングや過去の広告のクリックデータを基になっています。つまりユーザーの日常的な行動パターンや興味・関心です。一方で、Pokemon Goが取得しているデータは日常的習慣でも興味でも関心でもありません。ただPokemon Goがしたくて訪れたというだけです。例えば、旅行中にたまたまPokemon Goがしたくて、たまたま店舗に訪れたユーザーが蓄積されても、旅行が終わればそのユーザーにターゲットしても意味がありませんね。

一応ある調査では20〜30%のPokemon Goユーザーは、一度訪れた店舗に再訪問するというデータがありますが、上の例のように店舗に興味もなく、たまたまその街に来て店舗に入ったユーザーも含まれてしまうのは少し頂けませんね。

データをより質の高いものに

つまり、ただ蓄積されたデータを利用するのではなく、そのデータからユーザーの日常的な行動を見い出さなければなりません。果たしてそんなことが出来る技術はあるのか? と疑問に思われるでしょう。

私の意見としてはGoogle Nowというサービスにヒントがあると考えています。Google Nowでは、自分が登録したスケジュールが近づくと「あと○○分で家を出て下さい」などの通知がくる機能があります。他にも、Googleにログインして航空券を購入したりしたら、スケジュールに登録していなくても、フライト当日になると「今日は○○時にフライトです」と教えてくれます。

私がGoogle Nowで最も驚いたのは、GPS情報から取得した私の行動から職場を自動に認識したことです。最初の職場は上野だったのですが、このサービスを利用し始めて数日後に、一切Googleに職場の位置や出社時間を登録したことがないにも関わらず、朝Google Nowから「○○後に家を出ないと遅刻しますよ」という通知が来るようになりました。

これは恐らく、毎日同じ時間に同じ場所に行っていることを蓄積したGPSで解析したのでしょう。ちなみに、次の職場は武蔵小杉らへんだったのですが、転職して数日後にその通知は上野から武蔵小杉に変更されていました。

つまり、蓄積されたGPSを基にユーザーの日常的行動パターンを解析することは、現在の技術で可能になっているのです。この技術をPokemon Goでも利用すれば、旅行でたまたま訪れて、もう二度と訪れないだろうユーザーを除外できそうですね。

まとめ

今後Pokemon Goで広告で打てるようになるかはわかりません。可能性としては大いにあります。 ただ、ターゲティング機能を充実するためには、ある程度の蓄積されたデータを整理しなけらばなりません。Pokemon Goのデータをそのまま利用されれば、効率的な広告配信ができません。マーケターにとって価値あるデータにするには、データを日常ベースまで落とし込むことです。そうすれば、Pokemon Go広告はさらにビジネスに大きな影響をもたらすでしょう。

参照:Marketing Land, Pokémon Go generates sales from visiting game players, but the data’s predictive value may be overrated


さあ、KOBITをスタートしよう。