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ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part4 解析ツールの設定を確認する

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こんにちは。ウェブアナリストの小川卓です。

本連載では「ウェブサイトを分析して改善するためのプロセス」について紹介をしていきます。実際に筆者がどのようなプロセスでサイト分析をしているかをお見せできればと考えております!

「ウェブサイト改善プロセスを学ぶ」連載の記事一覧

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part8 改善提案レポートを構成して作成する

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part7 改善施策を考える

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part6 気付きから改善方針を決める

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part5 ウェブサイトの分析を行なう

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part4 解析ツールの確認を行う

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part3 分析の基本方針を決める

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part2 「2つの視点」でサイトを利用する(実例付き)

ウェブサイト改善プロセスを学ぶ:Part1 ヒアリングの実施(チェックシート付き

 

 第4回は「解析ツールの設定を確認する」になります。解析ツールのデータを見る前に、どのような形でデータが取得されているのか。また、正しくないデータ取得が起きているケースなどを挙げておきます。主にGoogle アナリティクスを想定した内容になっていますが、Adobe Analyticsなどのアクセス解析ツールでも同様の考えが使えます。

 

ページの単位を確認する

例えばサイト内での商品一覧がカテゴリでパラメータごとに分かれているとしましょう。それは以下の様なURLになっていた場合

http://ドメイン/search.php?category=01

http://ドメイン/search.php?category=02

この2つのURLが別のページとして認識されるのか、1つのページとして認識されているかによって、分析でどこまで出来るかまた見るべき内容が変わってきます。これが別々のページとして認識されている場合は、カテゴリごとの訪問数やコンバージョン貢献を確認出来ますが、商品一覧全体の訪問者数を見る場合はセグメントの設定が必要になります。

どのURLパラメータがページ判定をするときに除外されるかはGoogle アナリティクスではビュー設定内にある「除外するURLクエリパラメータ」で確認する事が出来ます。

 

■下記画像の一番下の設定が「除外するURLクエリパラメータ」

view001

除外するURLクエリパラメータに何も入っていない場合は、パラメータ部分(URLの?以降)も含めてURLがユニークであれば別と判定します。この項目に「category」と入力すると、そのパラメータ名と値は除外した状態でURLがユニークかを判定するため2つのURLはどちらもGoogle アナリティクス上では「search.php」として計測されます。

Adobe Analyticsの場合は、ページは「s.pagename」という変数で指定されるので、そこにどのような値を設定するかによって、ユニークか否かが判定されます。まずはページの単位を確認しておきましょう。

 

利用している変数の定義を確認しましょう

前回も簡単に触れましたが、Google アナリティクスでは自由に項目を取得出来るための枠が用意されています。イベント・カスタムディメンション・カスタム値・eコマース関連・広告コード(utm_campaign等の広告パラメータ対応表)などがそれに当たります。どのページでどういった定義で計測をされているのか。広告はどういった細かさで分類されているのか。仕様を確認せずに分析を進めてしまわないように気をつけましょう。また前述のパラメータルールに関しても確認しておきましょう。

■イベントやカスタムディメンション対応表の例003

Adobe AnalyticsであればSDR (Solution Design Reference)という設計書を導入時に作成するのでそちらを確認する、あるいはお客様のサイトであればそれを入手するようにいたしましょう。特にAdobe Analyticsは変数に対して様々なオプションを設定することができるので、しっかり定義を確認しないと誤った判断をしてしまいます。

また各種目標の計測定義と、現在それを利用しているかに関しても確認をしておきましょう。目標は削除が出来ないため、使っていないけどそのまま残っている目標などを結構見かけます。

そもそもどのビューを使うのか?

Google アナリティクスで1つのプロパティ内に対して、複数のビューを設定している場合、どのビューを使うかを確認の上はじめる必要があります。「すべてのデータ」がデータ量的には一番多いかもしれませんが、「社内からのアクセスが除外されている」ものを使ったほうがよりお客様の利用実態は分かるかもしれません。

また複数ビューがある場合は、全てに目標設定がされていないケースも散見されます。分析に耐えうるベストなビューはどれかを確認して、合意してから分析を開始しましょう。Adobe Analyticsではどのレポートスイートを使うかという内容になります。勝手に判断をしてしまうと、集計のし直しなどが発生してしまいます(筆者も何度かやらかしました)。

この辺りのチェックしておきましょう

他にも以下は(念の為に)確認しておきましょう。

  • セッションとキャンペーンの時間設定(プロパティ>トラッキング情報>セッション設定)
  • 拡張リンクアトリビューション実行の有無(プロパティ>プロパティ設定)
  • 参照元除外リスト(プロパティ>トラッキング情報>参照元除外リスト)
  • サイト内検索の計測有無(ビュー>ビュー設定)

よくあるデータが正しく取れていないパターン

いろいろなサイトを見てきた中で、こういったケースが多かったというものを紹介しておきます。基本的にはサイト担当者の確認、あるいは、自ら検証してどう判断するか(利用しない・直してもらう・一部利用するなど)を考える必要があります。

  • 計測タグが二重で入っている(直帰率が極端に低い場合というのが兆候)
  • 目標や変数が正しく取れていない(実装上のミスや、リニューアル時に仕様変更・タグマネージャー側で正しく設定されていないなどの)
  • 同じプロパティで複数ドメイン存在するが、クロスドメイン設定が正しく行われていない
  • サイトの一部でGoogle アナリティクスが入っていないページがある
  • 参照元除外設定を行っていないため、外部ASPでの決済が入る場合に、流入元とコンバージョンが意図通りに紐付いていない
  • フィルタ設定があっていない(クロスドメイン設定時にフィルタの設定を行っていない、URL変換がうまく言っていないなど)

 

分析前に少し時間をとってチェックを行っておくことにより、後で想定外の時間を使うリスクを減らすことが出来ます。ぜひ一通り確認あるいは情報の入手をしておきましょう。

次回は実際の分析プロセスについて紹介をしていきます。

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小川卓 プロフィール画像

【プロフィール】

小川 卓(おがわ たく)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンで勤務後、フリーに。複数社のCAOやデジタルハリウッド大学院の客員教授として活動.。コンサルティング・勉強会・執筆に従事。

主な著書に「ウェブ分析論」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」「あなたのアクセスはいつも誰かに見られている」など。


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