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実体験からオムニチャネルの重要性と戦略立案を学ぶ -サンディエゴで中古車を購入-

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Hands touching circle global network connection, Omni Channel

オムニチャネルという言葉は一度は聞いたことがあるでしょう。2年前ぐらいに流行ったマーケティング用語なのでトレンドワードとはもはや言えませんが、非常に大事な概念であり、これを実行できている企業は未だ多くはありません。

オムニチャネルの定義を言えば、あらゆるメディア(ソーシャルメディア、Webサイト、オフライン店舗、レビュサイト)を駆使して顧客にシームレスな体験を経験することです。もっと砕けた言い方をすれば、顧客が店舗にいても、自宅にても、接点を持って有益な情報・コンテンツを提供していくことです。

今、このオムニチャネルを基にしたマーケティングが購買行動を起こす上で大事になることだと言われています。定義だけでは未だピンと来ない人もいると思うので、私がつい最近経験したオムニチャネル戦略を紹介します。

体験談:オムニチャネル戦略に乗っかって車を購入

私は2016年6月からアメリカ サンディエゴに住んでいます。サンディエゴに来る前から車がないと生活できないと聞いていたので、日本にいるときから中古車を買う予定でした。予定していたのは、日本車で予算は40万円ぐらいでした。しかしこの予定は非常に甘いことを後に気づきました。

サンディエゴに到着して1週間ぐらいたった後、近くの中古車ディーラーを何件か回りました。そこで目の辺りしたのは、アメリカの中古車価格の高さでした。最低価格が60万円ということも驚きだったのですが、その値段の車の走行距離は15万マイル(24万キロ)ということです。約25万キロも走っている車を平気で売られているのが日本人の感覚からしたら有り得ないですよね?

帰宅後、ネットサーフィンであらゆるディーラーのwebサイトで中古車を調べ尽くしました。価格、走行距離、年代、メーカー、車種をエクセルでまとめて比較してみると、だいたい10年前の年代で、日本車だと15万マイルだと65万円、10万マイルだと75万円、10万マイル以下だと85万円でした。これが2010年以降の型になるとプラス10万円は乗っかってくるという感じです。

ちなみに20万マイル超えると値段は50万円ぐらいにガクッと下がります。現地の人に色々話を聞いてみると、「10万マイルぐらい普通だぜ!何か事故とかに合ってない限り大丈夫だぜ!ただ20万マイルはさすがに危険」というので、私は当初予定していた予算40万円を70万円に変更して車探しを再開しました。

まずは良いディーラーを探すために、Yelp、Google、Facebookで片っ端から近くの中古車ディーラーのレビューを見ました。レビュー数が多くて且つ高い評価を得ている会社を探していると、5件ほどに絞ることが出来ました。次に各々の会社のWebサイトの在庫中古車をチェックしたところ、私の予算に合った中古車を抱えるディーラーは1件でした。

そのディーラーが抱えてた候補の2006年Honda Civic Hybrid 15万マイルで68万円の中古車と2008年Toyota カローラ 11万マイルで70万円の2つでした。その後、そのディーラーに行ってテストドライブをしました。ディーラーは非常にフレンドリーで、Webサイト情報を補完する説明もしてくれましたし好印象でした。テストドライブでも特にエンジン音とかウィンカー、ワイパーも問題ないことを確認でき、この日は電話番号の交換と見積もりを貰って帰宅しました。

それから何日かは、ずっとテキストメールのやり取りをしてました。車査定サイトで候補の2車の情報を打ち込んで相場を調べ、わずかに相場より高かったら値下げ交渉をしたり、相場より値段が低かったら理由を聞いたりしていました。あとは各車の公式オーナーヒストリーのデータを送ってもらい、全てを調べ尽くしました。

結果、私は2008年11万マイルのToyota カローラを70万円で購入しました。購入後、向こうから購入した車の前で一緒に写真を撮ることを求められました。理由は、Yelpにこの写真をアップしてレビューして欲しいとのことでした。あとはFacebookに色んなお得な情報流してるから「いいね!」してねと言うので、その場で「いいね!」して私の車購入が完了しました。

体験談のポイント

長々と体験談を話してきましたが、この体験談はオムニチャネルマーケティングの良い事例だと思います。 私が購入したディーラーと接点を持った媒体は、Yelp、Googleレビュー、Facebook、Webサイト、店舗、テキストメールでした。各々媒体で私は満足の行く体験を提供されたと思っています。

Webサイトでしっかり消費者が気になる、年代や走行距離、車種と値段を提供し、店舗でテストドライブと補完情報の提供させ候補車の実態を確認させてくれました。そして、家に帰って落ち着いて色んな情報メディアを見ながらテキストで話して、自分をより納得させることができました。また、テキストでのやり取りは返信が早く、そのディーラーに対する信頼・安心感が生まれました。

一番この店に関心したのは、レビューサイトへのマネジメントに抜け目がないところです。最初にYelpを見た時、このディーラーのように数百件のレビューがある会社がある一方、2,3件しかない会社もありました。競合で溢れているような業界では、消費者はまずレビューサイトで候補を絞ります。もちろん、候補に残るのはレビュー数が多くて高い評価のところです。

第3者のサイトと言えども、そこをマネジメントするかしないかで明暗が別れると思います。泥臭いやり方かもしれませんが、直接購入顧客に「Yelpでレビュー書いてね」と頼むのも必要だと、この体験で実感しました。

このように、消費者が自分と接点を持つ全ての場所をマネジメントし、質の高い体験を提供することがオムニチャネルです。それがたとえYelpのような第3者のプラットフォームでも対応することは十分出来ます。特に車のような高額な商品だと必要になります。

ファンネルはもう機能しない?オムニチャネルが必要な理由

マーケティングにおいてファンネルは重要だと考えられています。ファンネルとは消費者が購入に至までの道筋を仮定して戦略を立てていくモデルのことです。例えば、認知させるために広告を発信し、詳細情報を提供するためにソーシャルメディアやメルマガ、SEO対策を行い、店舗で購入させるという一連の購入フローをモデル化することです。

しかし、現在の消費者はサービスを認知する場所も購買を考慮する場所も、実際に購買する場所も様々です。具体的には、ソーシャルメディアでお店を認知する人もいれば、たまたま店舗に訪問して認知する人がいます。情報取得も店舗でもすればネットでもします。購買もネットでもしますし店舗でもします。

私の今回の体験談は、店舗で相場調査→Yelpで店舗絞り→Webサイト訪問→店舗訪問→テキストで交流→購買という流れでしたが、人によってはレビューサイトを見ないで店舗に来るかもしれません。また、Webサイトを見ないで訪問する人もいるでしょう。

それは、世代や性別を超えて人のパーソナリティによって異なってくると思います。重要になってくるのは、どのフローを辿ってくる人にもしっかり納得してもらうこと、最高の体験を提供出来る様に、接点を持つ可能性のある場所を全てマネジメントしていくことなのです。これがファンネルをもう立てるのではなく、オムニチャネルの概念に乗っかって戦略を立てることが大事になると考えられている理由です。

まとめ

如何でしたか?オムニチャネルについてだいぶ理解が出来たと思います。ただ実行に移すのは難しいと思います。コツを教えれば、自分が消費者になっている時に、この概念を考えながら商品やサービスを購入していると、オムニチャネル戦略において何が必要か見えてきます。

一度試してみてください。

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