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Google Analytics目標到達プロセス完全解説

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Golden funnel with pile coins

Google Analyticsが提供する「目標到達プロセス」は、いわゆる「カゴ落ち」の検知に有効な機能です。Eコマースサイトで商品を購入するように、ユーザーが一連の手続きをWebサイトで行う場合、その手続き中にWebサイトから離脱してしまうと顧客を取り逃がしたことになってしまいます。この「カゴ落ち」したユーザーの数や行動パターンを計測できるのが目標到達プロセスです。目標到達プロセスの画面に現れる「(entrance)」「 (exit)」といった見慣れない文字列の意味を含めて、完全解説します。

「カゴ落ち」の原因を検知する目標到達プロセス

Webサイトは何らかの目的を持って構築されます。Eコマースサイトであれば、商品を購入してもらう。会員制サイトであれば、会員登録してもらう。見込み顧客を獲得するためのキャンペーンサイトであれば、ニュースレターの登録やホワイトペーパーのダウンロードをしてもらう。訪問者が意図した行動をとったかどうかが、Webサイトの成果そのものです。

Webサイト運営を担当しているあなたが「会員登録数を増やそう」と上司から命じられたとしたら、何から取り掛かりますか?まず、会員登録に至るまでに存在する問題を発見し、チャンスを見逃さないようにする取り組みが必要です。しかし、アクセス数やセッション数だけを眺めていても、画面が表示された回数が計測されるだけなので、Webサイト内におけるユーザーの行動までは明らかになりません。

そこで有用なのがGoogle Analyticsで提供される「目標到達プロセス」です。ある目標に対して、訪問者がとった行動が詳細に計測できるため、その経路のうち、どこに問題があるかが視覚的に理解できます。商品購入の経路を考えてみましょう。ユーザーは商品を追加した買い物カゴの内容を確認し、購入決定するためにログインを行います。まだ会員になっていなければ、新規登録を行うことになります。その後、配送先、決済、内容の確認を行い、最後に、購入完了へとたどり着きます。

目標到達プロセスの機能を使えば、商品購入の長いプロセスのうち、どの時点で問題が発生したかが分かります。例えば、新規会員登録の画面で4割のユーザーが離脱してしまったとすれば、会員登録のフォームが煩雑過ぎるのかもしれません。決済方法の画面で離脱したユーザーが多ければ、ユーザーが期待する決済手段が提供されていない可能性があります。

Eコマースサイトにおける商品購入プロセスでユーザーが離脱してしまう状況は「カゴ落ち」と呼ばれ、サイトの収益性に大きく寄与する重要な指標だと言われています。購入意欲が最大まで高まったユーザーをみすみす取り逃がしてしまっては、優れたEコマースサイトとは呼べません。カゴ落ちの原因を追及し、改善策を練るために目標到達プロセスは有効です。

目標と各ステップの設定

目標到達プロセスを利用する前提として「目標」の設定が必須です。「目標」の設定では、ある特定のページに到達した回数を計測できるようになります。具体的には、どの経路から目標まで辿り着いたか、コンバージョン率はどのくらいか、1訪問あたりの閲覧ページ数が目標を超えた訪問はどのくらいか、1訪問あたりの滞在時間が目標を超えた訪問はどのくらいか、といった定量的な調査が可能です。目標到達プロセスに限らず、Webサイトの効果測定には欠かせない高度な設定と言えます。

Google Analyticsでは「アナリティクス設定」タブをクリックし、「ビュー」列にある「目標」をクリックします。「新しい目標」をクリックして新規に目標が作成できます。「目標」の設定では、目標タイプの「到達ページ」欄に目標到達プロセスのゴールにあたる画面を指定するのがポイントです。例えば、Eコマースサイトの商品購入完了画面であれば、「http://www.example.com/cart/thankyou.html」といった文字列が完了画面のURLになるかもしれません。さらに、目標到達プロセスの各ステップに、目標へ至るまでにある各画面のファイル名を入力します。登録(register.html)→確認(confirm.html)→完了(thankyou.html)と進むのであれば、register.html, confirm.htmlが、それぞれ一つ目、二つ目のステップです。そして、thankyou.htmlが到達ページに該当します。

視覚的にユーザーの行動が把握できる目標到達プロセス

FunnelVisualization

目標到達プロセスでは各ステップでのユーザー数が中央の枠に表示されます。矢印に従って下っていく数は、想定したプロセスに従って進んだユーザーの数です。矢印が細くなっている箇所は離脱した割合が多く、矢印が太い個所は離脱したユーザーが少ない旨を意味します。各ステップの左側にあるリストは流入元、同様に、右側にあるリストは流出先です。

流入元・流出先の欄には、ときおり特殊な文字列が混ざっています。「(entrance)」と記載されていれば、そのページから閲覧開始した数です。また、「(exit)」はユーザーがサイトから離れてしまったという意味です。想定した経路以外に、これらの文字列が含まれていた場合は、サイトの導線について確認した方がよいでしょう。

目標到達プロセスでは、いくつかの細かい前提があるので、分析する際には注意が必要です。まず、目標到達プロセスは、ユーザーの逆戻りが正しく計測できません。確認画面から登録画面に戻ったとすると、それぞれ1回分のセッションが加算された上で、確認画面の離脱数が増えます。また、既存ユーザーが新規登録画面をスキップした場合など、目標到達プロセスの途中にあるステップを通過しなかったケースでも、目標到達プロセスでは順に移動したものとしてカウントされます。

目標到達プロセスの設定は、Webサイトの設計によっては注意が必要な場合があります。例えば、商品紹介ページと買い物カゴで異なるドメインを用いている場合は、異なるドメインをまとめて処理するクロスドメイントラッキングの設定が必須です。Googleタグマネージャーで出力できるタグをサイトに埋め込む手続きが必要になります。また、PCサイトとスマートフォン向けサイトを別途計測している場合、正確な流入分析が行いことが知られています。

まとめ

目標到達プロセスは正しい「目標」の設定と、その目標に至る各ステップの定義から始まります。Google Analyticsの画面を理解し、ユーザーの行動について洞察を得て、Webサイトの改善へと活用していきましょう。

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