動画・Youtubeマーケティング

サイボウズ、ボルボ、KUKA B2B動画マーケティングの事例10選【前編】

KOBITマーケティング部
KOBITマーケティング部
2016/07/18 01:00

前回バズる条件はポジティブな評価だけじゃない?口コミを巻き起こす6つのポイントまでのコラムでは、バズる動画の条件について考察してきました。

その条件を踏まえ、今回からのコラムでは動画マーケティングの成功事例を分析・評価していきます。今回はB2B動画マーケティングの事例10選【前編】として、興味深い5つの例を紹介します。

B2B動画マーケティングの事例

バズる動画はB2Bビジネス(B2B=Business-to-business、企業間取引)においても価値があります。B2Bマーケティングの特徴は顧客となる企業の経営層から担当者レベルに至るまで、多様な関係者から信頼を得なければならないところにあります。

経営層は経済的利益、担当者は日々の業務といったように、関係者の立場ごとに懸念点が異なるため、マーケティング活動は役職に応じてカスタマイズしていくのが一般的です。しかし、バズる動画を制作することで、どの役職の顧客層に対してもブランド認知を高めることが可能になります。会社の戦略をストーリー仕立てで伝えることで、共感を生み、よりよい顧客関係が築くことが期待されます。

B2Bビジネスは一般的に業界関係者以外と接触する機会が少ないので、バズる動画を公開することにより、一般大衆向けにも存在をアピールすることができます。一般大衆向けにもブランドを築くことで、新卒入社や中途入社の人材獲得においても、有利に進めることが可能になるでしょう。

今回からは、【前編】【後編】として、2回に分けて国内外の10の事例を紹介します。

1.サイボウズ

サイボウズ
 リンク:https://www.youtube.com/watch?v=AiTh3PNblo4

社内情報共有システムを構築するサイボウズは国内市場シェア一位を獲得するIT企業です。社内情報共有の高度化によって、業務の効率化や仕事環境の改善に力を入れており、特に子育てをしながら働く女性のワークライフバランスの向上に注視しています。

「大丈夫」と題された動画は、働くママの日常を描いており、自分自身を励ましたり、不安を覚えたりする現実を丁寧に描いています。動画の中では、サイボウズという会社も商品も詳しく説明されることはありません。サイボウズは生活環境の改善という理念だけをストーリーに込めることで、視聴者の共感や、より深い議論を巻き起こすことが可能になったのです。

動画は130万回再生され、ソーシャルメディア上で多くの議論を呼びました。また、第二弾として「パパにしかできないこと」の動画も公開されています。サイボウズのブランド認知度向上に大きく向上しています。

口コミを起こすポイント 評価
社会的な評判 ★★★★★
思い出すきっかけ ★★★★
感情の高ぶり ★★★★★
人目に触れる ★★★
実用的な価値 ★★★★
物語性 ★★★★★

2.安川電機

安川電機
リンク:https://www.youtube.com/watch?v=O3XyDLbaUmU

安川電機は福岡県に本社を置く、産業用ロボットのメーカーで、その生産台数は世界1位を誇るグローバル企業です。創立100周年を記念して”ものづくり­スピリット”を世界に向けて発信するため、『YASKAWA BUSHIDO PROJECT』と題する動画を公開しました。

数多くの世界記録を保持する居合い抜きの達人、町井勲氏の剣技を、産業用ロボットで再現するという挑戦的な実験を行っています。台上のえんどう豆を正確に切り裂く様子は圧巻です。480万回の再生回数に到達し、日本の剣技をテーマに産業用ロボットの正確性や柔軟性を世界中にアピールしています。

ちなみに、町井勲氏はソフトバンクのWeb動画において、時速130kmで飛来するエビフライを切り捨てるという神業も披露しました。

口コミを起こすポイント 評価
社会的な評判 ★★★
思い出すきっかけ ★★★★
感情の高ぶり ★★★★
人目に触れる ★★★★
実用的な価値 ★★★
物語性 ★★★★

3.KUKA

KUKA
リンク:https://www.youtube.com/watch?v=tIIJME8-au8

安川電機に続いて、産業ロボットと達人の戦いです。KUKAはドイツの産業機械メーカーで、そのロボットの正確性とスピードを訴求するために、ドイツ出身の卓球チャンピオンであるティモ・ボルとロボットの卓球対決を企画しました。

ロボットの圧倒的なスピードの前にチャンピオンは苦戦しますが、最終的には勝利を手にします。「卓球では最高ではありませんが、ロボット技術では最高です」というオチが秀逸です。680万回再生されているこの動画はシリーズ化されています。

口コミを起こすポイント 評価
社会的な評判 ★★★
思い出すきっかけ ★★★★
感情の高ぶり ★★★
人目に触れる ★★★★
実用的な価値 ★★★
物語性 ★★★★

4.ボルボ

ボルボ
リンク:https://www.youtube.com/watch?v=M7FIvfx5J10

ボルボはスウェーデンを本拠とする自動車会社で、トラックを中心に製造を行っています。トラックの精密なステアリング技術を訴求するために、アクション俳優のジャン=クロード・ヴァン・ダムを起用し、CGではないかと疑うほどの驚くべき動画を作成しました。

公開された動画は8000万回以上再生されており、B2B動画の在り方を変えたと言われています。また、動画作成の裏側を収めた関連動画が公開されたり、ジャン=クロード・ヴァン・ダムを称えるパロディ動画が作成されたりすることで、一つのトレンドになりました。

口コミを起こすポイント 評価
社会的な評判 ★★
思い出すきっかけ ★★★★
感情の高ぶり ★★★★
人目に触れる ★★★★
実用的な価値 ★★
物語性 ★★

5.キャタピラー

キャタピラー
リンク:https://www.youtube.com/watch?v=DWc8dUl7Xfo

キャタピラーは建設機械や鉱業機械を製造する多国籍企業です。創業初期から現在まで世界シェアが常に一位というリーダー企業でもあります。ビルト・フォー・イットと題されたキャンペーンでは、建設機械で風変わりなものを作る動画を公開しました。

第一弾では巨大なジェンガを積み上げていく様子を撮影し、300万回以上の再生回数を記録しました。第四弾では高さ12メートルを超える砂の城を建設し、ギネス記録にも認定されています。建設機械を驚くべき状況で使用することで、商品の力強さや精密さを大いにアピールすることに成功しました。

口コミを起こすポイント 評価
社会的な評判 ★★
思い出すきっかけ ★★★★
感情の高ぶり ★★★★
人目に触れる ★★★★
実用的な価値 ★★
物語性 ★★★

まとめ

B2Bビジネスは存在感をアピールすることが大切です。そのためには、ユニークなコンセプトの動画を公開しインパクトを与えることが効果的です。

本来と異なる用途で自社の製品をアピールする他、サイボウズのように理念に絞ってアピールする方法も有効となる場合があります。

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