YouTube・Facebook・Ustream インターネットを中心に広がる動画広告で紹介した通り、現在動画広告の市場はどんどん拡大しており、大手企業からも注目されています。
そこで本コラムでは、改めて、動画広告にはどういったメリットがあるのか、また、動画広告を作成する際はどういった点に注意するべきかを解説します。
目次
動画のメリットは、ずばり「広告効果が高いこと」にあります。ビデオアド・ドット・ネットの調査では広告の認知から商品購入に至る全ての局面で、動画広告は、バナーや検索連動型広告よりも、高い効果を上げたと報告されています。
広告が表示されたユーザーへのアンケートで「動画広告を確かに見た」と答えた人は「バナー広告を確かに見た」と答えた人より65%多いという結果。動画広告はユーザーの記憶に残りやすいと言えます。
広告の内容を覚えているユーザーの割合は、動画広告を見た人の方が、バナー広告を見た人に比べて2割程度高い。動画広告の方が広告のメッセージがより伝わると言えるでしょう。
ブランドへの好感度が高まったユーザーは、動画付き広告の方が、動画のない広告に比べて5倍多い。動画は好印象を与えるのに力を発揮します。
広告が画面に表示されてから6ヶ月以内に広告主のサイトを訪問したユーザーの割合は、動画広告の方がバナー広告に比べて3割以上高い。動画広告は閲覧者の行動を促す効果が高いのです。
広告が画面に表示されてから6ヶ月以内に該当商品を購入したユーザーの割合は、動画広告の方がバナー広告に比べて2倍以上高い。動画広告は売り上げに直結する高い効果が期待できます。
参考資料:
動画広告は映像データを公開すれば、すぐにYouTubeなどのプラットフォームで配信が始まります。自社で動画を作成してもよいですし、映像制作会社に依頼してもよいでしょう。
ただし、動画広告作成においては、テレビコマーシャルとは異なるオンライン動画固有の要件を検討する必要があります。
テレビコマーシャルでは15秒または30秒と長さが固定されていますが、動画広告では長さに決まりはありません。しかし、YouTubeで一般的に使用されている設定では、以下の条件があります。
上記の条件を考慮すると、5秒の「ツカみ」が非常に重要になることが分かるでしょう。商品のメリットをダイレクトに説明したり、続きが気になるようなインパクトのあるシーンを盛り込んだりすることで、スキップされずに動画を視聴するよう促すことができます。
一方で、30秒後から課金されることを考えると、6秒~29秒の段階では、見込み顧客に合致しない層を“ふるい落とす”ことが目標になるでしょう。広告のターゲットにならない視聴者に広告料を支払っても意味がないので、商品の顧客層が正確に伝わるようメッセージを工夫します。
最後に、30秒以降まで再生し続けてくれた視聴者には、商品の効果や使用例などの詳細を説明することになります。
Webマーケティングにおいて動画広告を見たり、記事を読んだりした結果としてユーザーにある行動を喚起することをCTA (Call-To-Action) と呼びます。
動画広告では、動画に重ねて表示される形式で別の動画やWebサイトへのリンクを表示することが可能です。広告を見て興味を持った視聴者が、すぐにWebサイトを訪問して詳細情報を確認したり、商品を購入したりすることが可能になります。
テレビコマーシャルと異なり、リアルタイムで行動喚起できる点が動画広告のメリットと言えるでしょう。
動画広告は視聴者の属性などを細かく指定することで、最適な視聴者層に訴求することができます。年齢層や性別、特定のトピックに対する興味などを指定できるのは、テレビのようなマスメディアには真似できない強力な機能です。
また、動画再生の成果を細かく分析できるため、視聴者の再生行動を理解し、動画を最適化していく継続的な取り組みも重要です。再生回数、再生率、共有の回数などはもちろん、動画全体の長さに対して再生された割合を知ることも可能です。
例えば、再生開始10秒で動画をスキップされる割合が増えているのであれば、10秒までに魅力的なメッセージを伝えられていないという可能性が示唆されます。
最適なターゲットに最適なメッセージを伝えるよう、秒単位で動画を最適化する工夫が求められるのです。
動画は検索エンジンの検索対象になります。そのため、動画を有料広告として出稿するだけではなく、通常の動画としてアップロードしておき、検索エンジンからの流入を期待するという使い方も可能になります。
Webサイトと同様、動画についても以下のようなSEO(検索エンジン最適化)の手法が提案されてきました。
参考資料:
動画広告には様々なメリットがありますが、ターゲットに合わせた工夫を行わなければその真価を発揮できません。インパクトのある「ツカみ」、興味を引くタイトル等で、まずはCTAを発生させることが重要になります。