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顧客の“声なき声”に耳を傾けよう!ソーシャルリスニングの事例まとめ

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商品やサービスに不満を抱いたとき、どうやって解消していますか?その商品を提供する企業に直接不満をぶつける顧客ばかりではなく、単なる“つぶやき”として思いを吐き出す顧客も多く存在します。このような“声なき声”を特定するのがソーシャルリスニングの役割です。ユーザーの潜在的なニーズを把握して新商品開発につなげたり、控えめに投稿された批判を検知して「炎上」を未然に防いだりする利用方法に期待が集まっています。

炎上対策だけでなく、顧客の声を能動的に吸い上げるソーシャルリスニング

サイレントカスタマーとノイジーマイノリティ

ソーシャルメディアは企業と消費者の距離を縮め、双方向でのコミュニケーションを可能にしたと言われます。しかし、実際は、顧客の声が全て企業に届くわけではなく、不満を抱きながらも、苦情をぶつけない顧客は多く存在します。このような層は“サイレントカスタマー”と呼ばれ、おおっぴらに批判を展開しないものの、二度と顧客として戻ってくることはありません。サイレントカスタマーの「声なき声」を聴くために、企業は受動的にユーザーからの意見を待つのではなく、能動的に吸い上げる仕組みが求められるのです。

“サイレントカスタマー”とは逆に、批判を積極的に展開する層も存在します。特に、少数派でありながら、激烈な批判を繰りかすため、実態よりも多数存在する印象を与えてしまう“ノイジーマイノリティ”の活動は、企業にとってリスクになり得ます。何らかの落ち度により、一部の顧客にのみ悪い印象を与えてしまったとしても、その顧客がノイジーマイノリティになってしまえば、世論はその企業を批判する方向に向かってしまうかもしれません。ソーシャルメディアを運営するにあたっては、批判が広がりそうな事象をすぐに検知する必要があります。

自然な声を分析し、新商品開発や批判の初動対応に役立てる

ソーシャルリスニングは、ソーシャルメディア上で展開される自然な会話や投稿を分析し、顧客の声を吸い上げる仕組みです。企業のアカウントに対して直接寄せられる声ではなく、単なる“つぶやき”を対象にするため、より多くのユーザーを対象にできます。「使い方がわからない」「期待していた味と違う」といった顧客の生の声を分析し、企業運営の改善に努めます。具体的には、新商品開発、ブランドイメージ調査、広告の反響測定などに有効です。

顧客の声は、顧客体験を向上させるチャンスでもあります。例えば、「使い方が分からない」とつぶやいているユーザーに、チュートリアル動画を案内する返信を行ったら、どうなるでしょうか。企業アカウントに対して投稿しているわけではないのに、能動的に企業から情報提供してくれれば、ユーザーはその手厚いサポートを好意的に感じるでしょう。ソーシャルメディア分析を利用して能動的に顧客を支援する取り組みは、アクティブサポートと呼ばれ、ユーザー体験の向上施策として注目を集めています。

ソーシャルリスニング、及びアクティブサポートはツールを用いて実践するケースが多く見られます。無数のWebサイトを監視し、リアルタイムでリスクのある投稿を検知するのは、人手で行うのが困難なためです。ツールを導入し、サイレントカスタマーの声を吸い上げたり、アクティブサポートによって批判が広がるのを未然に防いだりする事例が見られるようになりました。

ソーシャルリスニングの事例3選

音楽:若者の好意的・否定的な感情をTwitterから分析

カラオケ配信を行うA社にとって、主要ユーザーである10代・20代の若者が、どのような音楽を好んでいるかを知るのは重要な課題です。流行り廃りが激しい音楽業界で、時間とコストのかかるアンケートやインタビューに頼るのは現実的な方法ではありませんでした。同社はTwitter分析システムを導入し、どのような曲に好意的あるは否定的な声が集まっているのかを収集するようにしています。

“ボーカロイド”などの新しい流行を検知し、潜在的な需要をタイムリーに把握できるという成果を上げました。ユーザーの自然な声を、早く安く把握できるようになったのです。

小売り:健康不安の書き込みを検知し、広告を撤去

掃除用品を開発・製造するB社は新商品の売れ行きが好調で、好意的なフィードバックを受け取っていました。しかし、製品発売から二か月後、子供に対する健康不安の指摘が、オンラインメディアで見受けられるようになりました。同社は、ソーシャルリスニングの仕組みを活用し、保護者がどのように商品を認識しているかを分析し、健康不安の声が広がりつつある状況を特定しました。

同社はリコールが発生するリスクを考え、24時間で小売店舗に陳列していた商品を撤去しています。数週間後には、健康に問題がない旨を伝える詳細な分析を作成し、消費者へ配布しました。結果として得られたのは、好調な売り上げの継続です。顧客の声をタイムリーに検知し、批判を未然に防いだ好例と言えるでしょう。

物流:アクティブサポートにより消費者向けサービスを強化

貸倉庫を提供するC社はB2C向けの収納サービスを展開しており、商品開発や顧客の理解に課題を抱えていました。多くの洋服を保有する若い女性を当初、ターゲットとして想定していたものの、ソーシャルリスニングの分析結果、本を持て余す中年男性からも高い評価を得ている状況が明らかになっています。

同社はアクティブサポートによる顧客体験の強化に積極的です。「モノがあふれて困っている」「捨てなければならない」といった“つぶやき”を特定し、一件ずつ商品紹介の返信を送るという取り組みを行っているのです。アクティブサポートは、潜在的なニーズの掘り起こしに期待が集まっています。

まとめ

ソーシャルリスニングは、オンライン上に溢れる“顧客の声”を分析し、批判の集中を検知したり、新たな商品開発に役立てたりする仕組みです。能動的に顧客に語り掛けるアクティブサポートにより、ユーザー体験の向上を試みる企業も見受けられます。


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