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ソーシャルメディア運営における炎上対策 そのリスクとメカニズム

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「炎上」は昨今のオンラインビジネスにおける社会問題です。ソーシャルメディアを運営する企業アカウントへひとたび批判が集まり始めると、数時間のうちに多数のネットユーザーの知るところになってしまいます。業務上の不祥事だけではなく、一般従業員の投稿が批判を招く場合もあるため、その運営は困難を極めます。ソーシャルメディアを運営するにあたり、どのようなリスクを認識し、何の対策をとればよいのでしょうか。

「炎上」の火種はどこにでもある

経営を揺るがす「炎上」リスク

企業アカウントとしてソーシャルメディアを運営している場合、多数の批判が集中的に集まる「炎上」は重大なリスクです。デジタルリスク管理サービスを提供するエルテスによると、ネット炎上件数は毎月60~90件程度カウントされています。企業アカウントで「炎上」が起きると、その被害は深刻です。ブランドイメージの低下、経営層の責任追及、取引先や顧客からの信用失墜、社員のモラル低下など、経営を揺るがすダメージを与えるケースがあります。

最近の「炎上」のケースを分析すると、東京オリンピックに関する批判や、行政職員の個人情報流出など、様々な理由があります。企業運営においては、大きく3つの「炎上」の可能性があります。一つ目は企業運営における顧客サービスの不備です。商品の不具合や、顧客とのトラブルが合った場合、実際に被害を受けたユーザーから批判を受けることになります。たとえ、ソーシャルメディアのアカウントを運営していなかったとしても、被害を受けたユーザーはオンライン上で批判を展開します。現代の企業は常に「炎上」のリスクにさらされているのです。

二つ目のリスクとして、ソーシャルメディア運営上のミスが挙げられます。消費者に誤解を受けるような投稿をしたり、ユーザー投稿の改ざん・隠ぺい・情報統制を行ったりすると、これまでフォロワーとして利用していたユーザーからも批判を受ける結果を招きます。

最後に、三つ目のリストとして一般従業員の投稿があります。スタッフが店舗で悪ふざけをする、個人情報や特定の顧客に対する情報漏えいを行う、といった可能性が存在します。アルバイトや非正規社員を雇用している場合、ソーシャルメディアに対する意識が低く、対策をとるのが難しいのが特徴です。

数時間で全世界に広がる「炎上」のメカニズム

「炎上」はどのようなメカニズムで発生するのでしょうか。まず、火種となる投稿が一般に公開されると、ソーシャルメディア上で共有・拡散され、批判が集まり始めます。特に、インフルエンサーと呼ばれるソーシャルメディアで影響力を持つユーザーが批判に参加すると、「炎上」の勢いは増加します。注目された投稿には「まとめ記事」が投稿され、「炎上」が発生した経緯や主要な批判のロジック、著名人からのコメントなどが公開されます。「まとめ記事」を見たユーザーは、多数派から寄せられる批判に感化され、さらなる批判を集めていきます。最終的には、ネットニュースやマスメディアに取り上げられるようになり、「炎上」は取り返しのつかないものになるでしょう。

「炎上」が発生するまでの時間は非常に短く、1~6時間程度で「まとめ記事」が投稿されてしまい、当日中にネットニュースに掲載されてしまう場合があると言われています。ソーシャルメディアが普及するまでは、注目を集めるまで数日かかっていましたが、現在は数時間単位での初期対応が求められるようになったのです。批判を展開するユーザーは悪意があるわけではなく、むしろ正義感に駆り立てられてる人が多いと言われます。批判が大きく広がる前に「炎上」を起こさない、あるいは、被害を最小に抑えるための対策が必要です。

「炎上」の予防法と軽減策

ガイドラインの周知徹底による予防

ソーシャルメディアでの「炎上」が避けられないリスクであるため、発生頻度を減らすための予防策を講じる必要があります。代表的な予防策は利用ガイドラインの制定です。ソーシャルメディアをどのように利用するのか、ユーザー投稿に対してどのように対応するのか、を明文化しておくとよいでしょう。企業アカウントの担当者に徹底させるよう、ガイドラインを周知させる取り組みが重要です。また、一般従業員もソーシャルメディアに投稿し「炎上」を引き起こすリスクがあるため、一般従業員向けのガイドラインを策定し、教育に投資しなければなりません。Eラーニングの仕組みなどを活用し、一般従業員が不用意な投稿を行わないようにします。

被害を軽減させる初動対応

「炎上」の発生頻度を減らすと共に、発生した際の被害を最小に留めるための取り組みも必要です。企業アカウントに対して否定的な投稿が集まっているかどうか、リアルタイムに検知する仕組みに注目が集まっています。批判が集まっている投稿を行った際に取るべき初動対応のプロセスは事前に決めておくとよいでしょう。例えば、批判が集まる投稿を削除してしまっては、情報隠ぺいであるとして、余計に批判が集まるケースがあります。一度投稿した内容は、画面キャプチャーなどで既に保存されているため、削除したところで意味はありません。「炎上」の火種を特定した際に、誰がどのような対応をとるのか、明確にしておけば、適切な対処をとれるようになります。

炎上対策に有効なソーシャルリスニング

炎上対策を自動化するサービスは「ソーシャルリスニング」ツールと呼ばれ、多くのユーザーを集めつつあります。Twitterや2ちゃんねるをはじめ、各種掲示板やニュースサイトをソフトウェア及び目視により監視を行い、企業に関するリスクの高い投稿を検知します。監視だけではなく、従業員研修や炎上時の対応、炎上後のブランド回復に対する支援サービスを提供する業者もあります。さらに、炎上対策だけではなく、顧客の声を拾って、消費者のニーズを理解し、商品開発や新たな広告キャンペーンにつなげる利用方法もあります。

まとめ

ソーシャルメディアを運営する上で、多数の批判が集中する「炎上」のリスクは避けられません。数時間単位で展開される炎上に正しく対応するよう、運用ガイドラインや初動対応プロセスの周知徹底を行うようにしましょう。

参考文献

https://eltes.co.jp/whatsnew/report201509.html


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