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DECAXって何?コンテンツ・マーケティングによって動かされる消費者心理

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DECAX

DECAX(デキャックス)を知っていますか?電通が提案した新たな消費行動モデルです。消費者がある商品を認識してから購入に至るまでの状態は、数十年以上前から研究されてきました。その時代の技術や考え方によって、消費者の心理は変わり続け、消費行動モデルにも最新化が求められています。優れたコンテンツにより顧客の関心を引き、購入と共有・拡散を促すコンテンツ・マーケティングを中心とした消費行動モデルがDECAXです。

消費行動モデルの歴史:AIDMAからAISAS、そしてSIPSへ

売り上げ・利益の向上は、あらゆるビジネスの課題です。しかし、単に「売り上げ向上を目指そう!」と唱えても、具体的に何をすればよいのか、明確になりません。顧客が購買の意思決定を行う中で、どこにボトルネックがあるのか、ボトルネックがあるのであれば、どのような対策を講じればよいのかを検討するのが早道でしょう。購買の意思決定に至るまでのプロセスは、多くの研究者によって論じられてきました。最も有名なモデルの一つにAIDMA(アイドマ)が挙げられます。

AIDMA:マスメディア時代に生まれた最も基本的なモデル

AIDMAは1920年に提唱され、広告宣伝を目にした消費者が購入を決断するまでの心理状態を表したモデルです。Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の各段階の頭文字をとってAIDMAと呼ばれます。まず、マスメディア等の広告によって消費者はあるブランドの存在を認識し、「注意」を向けます。そのブランドの商品が自分の何らかのニーズを満たす場合「関心」を持ち、具体的なニーズに発展したときに買いたいという「欲求」を抱きます。すぐに購入できない場合は、そのブランドの情報を「記憶」にとどめ、最終的に購入という「行動」に移るのです。顧客がどの心理状態にあるかを意識すると、マーケティング担当者は最適な販売促進活動が打てるようになります。

AISAS:インターネット時代の検索行動を反映したモデル

インターネットの普及により、消費者が情報を取得する手段が飛躍的に増えたため、購買行動モデルにも変遷が見られました。AIDMAに代わって、2005年に電通が提唱したのがAISASモデルです。AISASはAttention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Action(購買)、Share(情報共有)の頭文字をとり、購買に至る消費者の状況を段階的に表現しています。広告宣伝によって「注意」や「関心」を覚えた消費者は、Googleなどの「検索」エンジンによって商品の詳細な情報を取得します。「購買」を行った後には、レビューサイトなどで「情報共有」を行うのです。

SIPS:ソーシャルメディアによる共有・拡散をもとにしたモデル

ソーシャルメディアの登場は、消費者の購買行動を大きく変化させました。AISASに続いて2011年に電通が発表したのがSIPSモデルです。SIPSはSympathize(共感する)、Identify(確認する)、Participate(参加する)、Share&Spread(共有・拡散する)の4段階から構成されます。ブランドが発信する商品情報や背後にある価値観・ストーリーに「共感」したときに、消費者はブランドへの関心を抱きます。ソーシャルメディア上で、その第一印象が正しいかどうか「確認」を行い、裏付けをとった上で、ブランドの活動に「参加」します。単に商品を購入する場合もあれば、ソーシャルメディア上で「共有・拡散」という活動を行い、広告塔として活動します。消費者の行動は双方向な動きへ変化しつつあります。

コンテンツ・マーケティング時代におけるDECAXモデル

コンテンツマーケティングが主流になった時代に合った消費行動モデルとして、電通はDECAX(デキャックス)を提唱し始めました。Discovery(発見)、Engage(関係構築)、Check(確認)、Action(行動)、eXperience(体験と共有)の5段階がDECAXです。従来サービス提供者が広告を提示して注意を喚起していたプッシュ型のプロセスが、消費者が自分の興味があるコンテンツを「発見」するプル型のプロセスに変わったのが特徴です。

検索によって発見したり、偶然コンテンツを発見したりする場合もありますが、Webサービスの推薦機能によって、発見したと思いこませるケースも含まれます。コンテンツを発見した瞬間に、ブランドと消費者の「関係構築」が始まります。解説記事やブランド認知を目的とした動画を楽しむ過程で、消費者はブランドへ親密さや信頼性を感じるようになるのです。優れたコンテンツであるほど、強い印象を与えられます。

コンテンツに触れた消費者は、その信憑性を確かめるために「確認」を行います。ソーシャルメディア、オンラインフォーラム、レビューサイトなどを駆使して、自分が目にした情報に嘘がないかをチェックします。広告宣伝であることを偽って、あたかも客観的な情報であるかのように作成されたコンテンツは“ステルスマーケティング”として批判の対象になってしまいます。

コンテンツが信頼できると感じた消費者は購買という「行動」をとります。最近の商品やサービスは購入しただけでは、ブランドとの関係が切れないため、「体験と共有」というステップが続きます。例えば、DIYツールを購入した消費者は、ハウツー記事を読んだり、使い方を解説する動画を検索したりするでしょう。購入後のアフターサポートや、消費者同士の交流を含めて、消費者の購買行動と言えるのです。購入後に体験するコンテンツが優れていれば、クロスセルやアップセルの機会にもなります。さらに、既存顧客が共有・拡散したコンテンツが、さらなる新規顧客の「発見」の機会にもつながります。

質の高いコンテンツは検索エンジンで高く評価されたり、ソーシャルメディアで拡散されたりするため、多くの消費者から「発見」されるチャンスが高くなります。「関係構築」や「確認」の段階でも高い評価を得て、「行動」や「体験と共有」へ進む確率も高まるでしょう。コンテンツマーケティングが注目される背景には、価値ある情報を提供し、消費者と深い関係を構築するという狙いがあるのです。

まとめ

消費行動モデルはインターネットやソーシャルメディアの登場といった時代の変化に伴い変化を遂げてきました。最近提唱されたDECAXモデルはコンテンツマーケティングを意識したものです。優れたコンテンツは多くの消費者に触れ、購買行動を促します。

参考文献

http://dentsu-ho.com/articles/3447

http://www.dentsu.co.jp/sips/


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