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ユーザーエクスペリエンス分析手法5選(ペルソナ法・カスタマージャーニーマップ・ストーリーボード・プロトタイピング・ユーザビリティテスト)

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ユーザーエクスペリエンスは利用者がある製品を利用したときに抱く感情や経験に焦点を当てます。しかし、体験は目に見えるものではない主観的なものであるため、その設計や検証に困難を覚えるのではないでしょうか。開発時には作りこむべきユーザーエクスペリエンスを組織全体で共有するのが課題となるでしょう。また、開発した製品が、ユーザーに確認する術はあるのでしょうか。本記事ではユーザーエクスペリエンスの分析手法を紹介します。

ユーザーエクスペリエンスを設計・検証するための分析手法

ユーザーエクスペリエンスはWebサイトやモバイルアプリを使用した際にユーザーが抱く体験や満足を意味します。サービス提供者は、単なる製品機能に留まらず、ユーザーの生活や業務の中で製品がどのような役割を果たすのかを考えなければなりません。ユーザーはどのような日常を送っており、そこに何の課題を感じているのか。Webサイトが提供する価値がユーザーに対して、どのような感情を抱かせるのか。上記のような問いに答えるため、いくつかの分析手法が提案されてきました。想定ターゲットとサービスの使用方法を明確にし、試作品によって精度を上げ、検証によってユーザーの満足度を探るのが、分析手法の役目です。

ユーザーエクスペリエンス分析手法5選

ペルソナ法:架空のユーザーを創作する

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ペルソナとは名前や性格、趣味やライフスタイルまで詳細なプロフィールを定義した架空の人物を意味します。ペルソナを作成するメリットはユーザー目線になれるという点です。この人物はなぜ自社のサービスを使いたいと思うか、この人物はWebサイトを目にした時どのように感じるか、といった問いについて考えるきっかけを与えてくれます。

ペルソナは事実に基づいて作成します。ターゲットとなるユーザー層に対し、インタビューを実施し、抱えている問題や保有する技能、ライフスタイルなどについて聴き取ります。そのうち、重要な行動パターンを抽出した上で、架空の人物像を描いていきます。「ユミは地方大学に通う22歳。カフェでアルバイトをしながら、経済学を学んでいる。就職活動に行き詰まり、自分にあった進路を模索している」といったように、もっともらしいシナリオを創作します。チーム全体でペルソナを共有すると、想定ユーザーに対して齟齬が生じにくいという意味があります。

カスタマージャーニーマップ:ユーザーが抱える課題や不安を時系列に分析

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カスタマージャーニーマップは、顧客と自社サービスの接点を“旅”に見立て、時系列に分析する手法です。各時点で想定ユーザー、あるいはペルソナが、どのような行動をとり、何の課題を見出し、どのような感情を抱くのか、を一枚のシートに描きます。

オンラインでホテルを検索・宿泊予約して旅行に出かける流れを考えてみましょう。検索エンジンで「ホテル」を検索したユーザーは広告などに触れながら、旅行の楽しさや面倒くささを感じています。宿泊予約するときにはWebサイトが接点となり、顧客はサイトの安全性や宿泊先がサイト上の写真通りかどうか不安に感じているかもしれません。旅行に出かけてホテルを体験した後は、満足度や不満をホテル予約サイトにレビューとして書き込みます。

カスタマージャーニーマップで明らかになったユーザーが抱えるであろう感情や課題に対して対策を講じるとユーザー体験の向上につながります。「購入後数日間はクーリングオフ可能」といったサービスは、購入時の不安解消への対策として有効な方法です。

ストーリーボード:ペルソナの行動・思考を表現する絵コンテ

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ストーリーボードはペルソナがとる行動シナリオに沿って、絵コンテ形式で作画したもので、ユーザーの理想的な行動・思考の明確化に役立ちます。漫画のように登場人物や場面を描く場合もあれば、ペルソナの言葉と顔文字だけで簡易的に描く場合もあります。ユーザー視点を保ちつつ、どのような感情に基づいて、どういった行動をとるのかを描きます。ユーザーとWebサイトとのやり取りが含まれるため、その後のプロトタイプイングへの参考資料になります。

プロトタイピング:試作品を使ってユーザーの声を聞く

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プロトタイピングは試作品(プロトタイプ)を製品開発の初期段階で作成し、ユーザーからのフィードバックを得ることを目的とし、ユーザーの要望を取り込みながら優れたユーザー体験を作りこむ手法です。プロトタイプは必要最低限の機能MVP(Minimally Viable Product)のみを実装します。機能が少なすぎてはユーザーへ価値が伝わらず、機能が多すぎては開発コストが無駄になる可能性が高くなってしまうからです。

プロトタイプは様々なツールで作成が可能です。最も簡単な方法は“紙とエンピツ”でしょう。手書きのノートでも、十分にユーザーの反応が見られる場合があります。よりデザインが分かりやすくしたい場合はワイヤーフレームを作成します。ワイヤーフレームは画面遷移などの動的な操作を除き、画面の枠組みだけを記述したものです。PowerPointなどの視認性の高いオフィスソフトや、ワイヤーフレームに特化したツール、   さらには、PhotoShopなどの画像作成ソフトでもワイヤーフレームは作成できます。

ユーザビリティテスト:操作時の行動や感情を観察し、使いやすさを検証

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ユーザビリティテストはWebサイトやモバイルアプリ等の使いやすさを検証する手法です。想定ターゲットに近いユーザーに参加してもらい、特定のタスクを実施してもらいます。例えば、Eコマースサイトであれば「友人へのプレゼントを買う」というタスクが考えられるでしょう。そのタスクを実施する過程で行った操作を観察したり、頭に浮かんだ疑問や感想を発話してもらったりして、ユーザー・インターフェースに問題がないか確認します。次にどのボタンを押せばよいか分からなくなり操作を止めてしまう、といった状況が観察できたら、ボタンの配置やデザインの改善の余地が理解できるでしょう。

まとめ

ユーザーエクスペリエンスは、利用者の生活や業務に入り込み、優れた体験やポジティブな感情を巻き起こす必要があります。ペルソナ法などの手法により、製品とユーザーの接点を明確にし、ユーザビリティテスト等でユーザーエクスペリエンスの検証を実施するのが推奨されます。


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