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広告に予算を使わずにユーザー数を増加させるグロースハックにおいては、既存のユーザーに新規ユーザーを招待させる仕組みは重要な要素になります。既存のユーザーが新たな集客につながることで、指数関数的に利用者を増やすことが期待されます。
グロースハックでは、Webサイト自体に集客の仕組みそのものを組み込みます。エンジニアと共に製品開発に取り組む必要がありますが、集客や招待を自然と起こす機能を組み入れることで効果的に訪問者を増やすことができます。
FacebookなどのソーシャルメディアはWebサイトと連携することが可能です。例えば、フィットネス管理アプリのRunkeeperはFacebookやTwitterと連携し、ユーザーが走った距離などの情報をソーシャルメディア上にシェアすることができます。ユーザーは友達から応援してもらえると同時に、他のユーザーの集客に一役買っています
自社の製品に、自社の名前やリンクを掲載するのがバックリンクです。Hotmailがメールの末尾に「Hotmailで無料メールアカウントを開こう!」というメッセージを自動的に挿入したのが良い例でしょう。
紹介したユーザーに経済的なメリットを与えることで、紹介を促す方法です。Webに限らず行われている方法ですが、グロースハックにおいても有効な手段の一つです。ユーザーにとっては貴重なキャッシュバックであっても、Webサイト運営者にとってはテレビ広告などに大規模投資をするよりも高い投資対効果が得られることが期待できます。なぜならグロースハックでは、既存顧客がさらなる新規顧客を呼び指数関数的に成長することを想定しているからです。
配車サービスを展開するUberは友達を紹介することで、自身と友達の双方に2000円分のクレジットを与えるキャンペーンを行いました。現金ではなくクレジットとして提供することで、Uberの利用を促進する働きもあります。
顧客を説得し、お金を払ってもらう方法がAARRRモデルの最後のステップです。サービスがお金を払う価値があるように見せることが、このステップの肝となります。Webに特有のビジネスモデルを適用することで、成約率を向上させることが期待されます。
フリーミアムは無料を意味する「フリー」と付加価値のあるサービスを意味する「プレミアム」を合わせた造語です。基本機能は無料で提供し、さらに高度な機能についてのみ課金する方法を指します。Webサイトにおいては、使うまでその価値が分からないことも多いため、まず無料で利用させ、その価値を理解させることで、後の課金につなげます。また、無料ユーザーであっても、その他のユーザーを誘因する効果やフィードバックを集めて製品効果に活かす意味があるので、Webサイト運営者にとっては有益な存在です。
複数商品のまとめ買いを促進する販売手法をクロスセルといいます。同時に買った場合に、値引きや手数料無料などのインセンティブを与えることで、成約を促します。
スーパーだけではなく、Webサイトでもタイムセールは有効です。値引きや在庫に有効期限を設けることで、購買意欲を刺激します。
購入ボタンの横に「200円で買えます」と記載するよりも、「コーヒー一杯で手に入ります」と説明する方が、購入率が高かったという事例があります。人はストーリー性を感じることで、興味を引かれる生き物です。ドライな説明から人間味のある説明に変えるだけで成約率を高めるという方法はグロースハック“らしい”やり方だと言えるでしょう。