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「訪問者」を「利用者」に変えるのがアクティベーションと呼ばれる段階です。利用開始は主に「アカウント作成」「Eメール登録」などが代表的ですが、広い意味では「記事を読む」「動画を視聴する」「シェアする」「コメントする」なども含まれます。Webサイトを開いた訪問者が、そのサイトに興味を示し、何らかの関わり合いを持ち始めるきっかけを作ることが必要です。
Webサイトを訪問した人が初めに目にするページをランディングページと呼びます。ランディングページは利便性を徹底的に高めたものでなければなりません。訪問者が少しでも違和感を抱くと、利用開始の割合は急激に減少してしまいます。例えば、ボタンの位置や大きさにしても、数ミリ単位で調整することでボタンの押しやすさが変わると言われています。ページ全体の印象を左右する色合いや画像なども重要な要素です。
コピーライティングは特に重要な要素です。このサイトでは何のサイトなのか、どのようなユニークな価値を提供しているのかが一目で分かるよう、文言に配慮します。例えば、個人宅の貸し借りサービスを行うAirbnbのホームページには「おかえりなさい 190カ国超の地元の家で、暮らすように旅をしよう」と記載されています。自分の家のように、Airbnbで家を見つける様を「おかえりなさい」と表現しているのでしょう。また、世界中でサービス展開していることを明記することで、他人の家に泊まるという行為にも不安がないことをアピールしていると思われます。
他にも、能動的なアクションを明確にすることで利用開始を促進することが期待されます。例えば、ホテル・航空券検索サイトのExpediaでは、ホームページの一番目立つ箇所に検索フォームを配置し、すぐにホテルや航空券を見つけることができるようになっています。訪問者は、このWebサイトでできることを即時に認識し、利用開始することになるでしょう。
オンボーディングは元々、船や飛行機に乗り込むことを指していました。転じて会社に新規に参加する新卒・中途社員へのガイダンスなどを意味することもあります。グロースハックにおいては、訪問者がそのWebサイトを理解できるよう案内する仕組みを指します。
新規にWebサイトを訪れたユーザーに対して、「検索フォームはここ」「会員情報はここをクリック」と示すことで、ユーザーは簡単に利用を開始することができます。さらに、訪問時の体験はその後の利用率にも影響すると言われています。例えば、Twitterは利用開始時に7人以上をフォローしたユーザーは、すぐにTwitterの価値を理解し、継続使用に至ると言われています。そのため、Twitterのオンボーディング・プロセスでは、7人以上のユーザーをフォローすることが推奨されるようになっています。
ゲーミフィケーションとは、顧客の興味を引くために、ゲーム以外の場面にゲームの要素を導入することを指します。ゲームには興味を引くための多様なテクニックが開発されてきました。
例えば、プログラミング学習サイトCodecademyはプログラミングの課題を解くたびに、バッジを獲得し、より難易度の高い課題に挑戦できるようになります。ゲーム感覚で楽しさを与えることで、Webサイトの利用度を高めることが期待されています。