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GDPR施行から一年経過し、マーケティング部門に及ぼされた影響とは

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2019/08/15 22:26

GDPR遵守のため、マーケティング部門は、法務やIT部門との連携が求められた

GDPR(欧州データ一般保護規則)が2018年5月に施行され、約1年が経過しました。個人情報の使用には明示的な同意が必要になったため、WebサイトにおけるクッキーやIPアドレスの利用、あるいは、メールマガジンを送付するためにメールアドレスを収集するといった場面で、利用規約の同意が求められるケースが増えるようになりました。

欧州以外の事業であっても、ユーザーや従業員として欧州市民の個人情報を取り扱うにはGDPRへの遵守が求められます。違反した場合には巨額の罰金が科されるため、多くの企業で対応に迫られました。

マーケティング部門は、どこで個人情報を収集し、何の目的で利用しているかを明確にする責任があります。これまで社内のデータの流れが明確になっていなかった場合、GDPR対応の一環として、その明確化が求められました。個人情報利用の同意が得られていないサードパーティ・データは使用しない、他社に個人情報を共有する際には同意の有無を確認するといった手続きが必要になります。

マーケティング部門はこれまで以上に法務部門やIT部門との連携が増えてきました。法的リスクを冒さないよう、データの収集・利用に関するガバナンスを徹底し、社内手続きの整備を進めてきたからです。また、データの取り扱いやセキュリティの確保にはIT部門の寄与が欠かせません。

GDPRに対する消費者の態度は好意的・否定的なものの双方が見られる

GDPR施行から1年経過してから実施されたアンケートでは、個人情報保護に対する消費者の興味は薄れてきている様子がうかがえます。CRMシステムを開発・運用するHubspotが行った調査では、GDPRを知っているかという質問に対して「はい」と回答したEU市民は、32.9%から26.3%まで下がりました。また、GDPRが企業との関係を改善したかという質問に対しては、28.8%から23.7%へと、やはり下がっています。GDPR施行に向けて規制当局や産業界が多大なコストをかけて取り組んできた割には、消費者はそれほど関心を寄せていません。

Marketing Weekが発表したGDPRに関する別の調査でも、同規則への印象はそれほど良くありません。46%の回答者はGDPRの導入が企業との関係に影響をもたらしていないと考えており、さらに、17%の回答者はGDPR施行から関係が悪化したと答えています。また、GDPRの導入によって企業が個人情報をどのように使うかを選択できるようになったと回答者の31%が考えているのに対し、それを否定する回答が同じくらい(28%)得られました。若い世代の方が年長の世代よりも好意的であるものの、約4割の消費者は企業がデータ保護や規制に無頓着であると感じているのです。

GDPRへの失望は、大手テック企業のデータ保護違反が背景にあると考えられます。例えば、Facebookが取得した個人情報をケンブリッジ・アナリティカ社が不正に利用していたとして、英国から50万ポンドの罰金が科されました。また、Googleは検索エンジンやYouTubeといったサービスで、個人情報をどのように使用しているかをユーザーに明示しなかったとして5700万ドルが科されたと報じられています。マーケティング部門はGDPRの遵守を徹底し、このような違反を避けなければ、事業の存続が危ぶまれるほどの影響が及ぼされる可能性があります。

GDPR対策は顧客とのコミュニケーションを頻繁にし、エンゲージメントを高めた

GDPR対策の好意的な側面に目を向ければ、法令遵守が顧客とのエンゲージメントを高める点が挙げられます。GDPRを含め、プライバシーやセキュリティに関して真剣に対策を講じている点を頻繁に顧客へ伝えていけば、ブランド認知の向上につながるケースがあります。データ・マーケティング協会の調査では、GDPR施行から1年で、メールの開封率は74%向上、クリック率は75%と大きな改善が得られたとマーケティング担当者が回答しました。また、オプトアウトが41%減少し、スパム報告は55%減少したとされます。

マーケティングを実施する上で、透明性を確保しながら顧客と信頼を構築する取り組みは有効です。大手テック企業のスキャンダルが続く中でも、どのようにデータを収集・利用するかを顧客とコミュニケーションしていくことで、自社の信頼を維持・獲得できる期待が持たれます。GDPRはその指針となるものであり、顧客との頻繁なコミュニケーションが業界をより健全なものに変えていく可能性があります。

まとめ

GDPR(欧州データ一般保護規則)から1年が経過する間、マーケティング部門は、法務やIT部門と連携し法令遵守を進めてきました。消費者がGDPRに抱く印象は様々ですが、透明性を持って顧客に接する態度がエンゲージメントを高めるのであれば、評価に値すると言えます。

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