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GDPR施行の後、米国での個人情報保護強化を主張するアップルCEOティム・クック

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2019/03/27 21:29

アップルCEOティム・クックが米国におけるプライバシー保護規制を提言

GDPRが2018年5月に施行されて以来、個人情報の取り扱いは世界的な議論を巻き起こしています。Facebookが同意を得ない形で個人情報を利用したとして批判を受けたケンブリッジ・アナリティカ社の問題を始め、いわゆるプラットフォーム企業における個人情報の取り扱いが焦点となってきました。これらの企業は、ユーザーがクリックした履歴や個人情報から、興味・関心を推定し、効果のありそうな広告を提示して、広告収入につなげるビジネスモデルなので、ユーザーの個人情報が収益源となっているのです。GDPRは、同意を得ていない形での個人情報利用を防ぐのを目的として制定された経緯があります。

米国でも、このような状況に対してテック企業のリーダーから個人情報の取り扱いについて疑問を呈する声が上がり始めました。アップルのCEOティム・クックは米タイム誌への寄稿で、プライバシー保護の取り組みを進めるべきで、実行可能な課題だと主張しています。

ティム・クックは米国議会に対してプライバシー保護の包括的な規制を提案しており、そこでは、個人が持つべき権利として以下の4つを主張しています。企業が所有する個人情報を最小限に限る権利、何の個人情報がなぜ・どのように収集されたかを知る権利、企業が保有する個人情報を閲覧・修正・削除する権利、そして、セキュリティ対策によって個人情報が保護される権利です。この主張は、欧州においてGDPRが目指す方向性と共通しています。

マイクロソフトやIBMを含むテック企業のCEOが個人情報保護の議論に参加

ティム・クックは多くのデータ保護違反が見えにくい点を指摘しています。例えば、ネットショップである商品を購入し、氏名・住所・メールアドレスを入力したとします。そのネットショップが外部のデータ取扱業者に個人情報を売ってしまったとしても、そのネットショップ・ユーザーは認識できないのです。業者間でデータがやり取りされる中で、どこで収集された個人情報が流用されたかを追跡できなくなるのも、問題を難しくしています。ユーザーは、同意していない自分の情報が売られていることに対して、Noと言えるようになるべきなのです。

プライバシー保護に賛同を示すのはティム・クックだけではありません。マイクロソフトのCEOサティア・ナデラは、GDPRの取り組みに対して、プライバシーという人権を守るきっかけとなる仕組みだと評価した上で、米国でも同様の法規制導入を願うと述べています。個人情報から新たな知見を生み出す人工知能技術を開発するマイクロソフトにあって、自社内での倫理規制は設けているものの、市場を健全に保つのに役立つ規制は歓迎するとしています。

IBMのCEOジニー・ロメッティは、テック企業と消費者の信頼が薄れている点を指摘しました。テレビや新聞といったマスメディアでは考えられない程、昨今のテック企業は多くの個人情報を保有するようになりました。それに対する責任を明確化し、規制を設けてきた事例はありません。ジニー・ロメッティは、デジタル経済を減速させないよう、「ハンマーではなく、メスのような規制」の検討を求めました。

データ分析の利点を活かしながら、個人情報流用のリスクを軽減する規制が必要

テック企業のリーダー達の発言を理解する際に、各社のポジショントークである点を考慮する必要があります。GoogleやFacebookが個人の行動・興味に基づいた広告を収益源にしているのに対し、アップルはiPhoneやiPadといったハードウェア販売に強みを持つため、事業に対する個人情報への依存が薄いのが特徴です。アップルは、GoogleやFacebookとの違いを強調し、プライバシー保護を推進するブランドとして認知されようとしているのかもしれません。

サティア・ナデラは、人工知能技術に関して、人類に寄与する事例が多く挙げられる一方で、悪用されれば個人のプライバシーが侵害される可能性を指摘しています。個人情報利用のメリットとリスクを正しく認識した上で、透明性を保ちながら、過剰なコストが掛からないような規制が求められています。2018年に施行されたGDPRはその第一歩であり、ティム・クックを始め、CEO層がプライバシーに対する発言を行っているのは、個人情報を業界全体が検討するべき課題へと認識されてきた証しなのでしょう。

まとめ

欧州でのGDPR施行に影響され、米国でも個人情報保護の動きが進んでいます。アップル、マイクロソフト、IBMといったテック企業のトップがプライバシーへの懸念を示すように、新しい時代の個人情報の扱い方が求められるようになりました。

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