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Google AMP Client ID APIによってGoogleアナリティクスの精度を向上させる

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AMPはモバイル端末における表示を高速化する方法です。その独自の規格に対応させる手間はかかりますが、ユーザー体験を向上させるメリットがあります。AMP対応ページと非対応ページで異なるセッションとして認識されてしまい、Googleアナリティクスの指標が変わってしまうという問題が指摘されていましたが、2017年9月に発表されたAMP Client ID APIがその解決策となります。AMP対応ページと非対応ページをまたがって閲覧するユーザーを同一と認識し、Googleアナリティクスの精度を向上できるようになったのです。

独自の規格によってモバイル端末での表示を高速化するAMP

AMP(Accelerated Mobile Page)は、モバイル端末上でのWebページ表示を高速化する仕組みです。GoogleやTwitterが参画しているAMPプロジェクトで規定された規格に基づいて記事を作成すると、記事が早く読み込まれるため、ユーザー体験が向上します。

Googleで検索結果画面を表示した際に、「トップニュース」として複数記事が注目されるような枠になっているのを知っていますか?このカルーセルと呼ばれる表示方法によって一覧化された記事の中に、AMPに対応されたページが含まれています。また、通常の検索結果一覧でも、AMP対応されているものは、その対応状況が確認可能です。

AMPでは、サイトの内容を定義するHTMLやCSSに特別なルールを設けています。このルールに従うと、ページの読み込みを妨げるものを削除できるため、表示の高速化が実現できるのです。さらに、GoogleやTwitterといったAMP対応したプラットフォームでは、ページの内容をサーバー側で一時保存(キャッシュ)しているので、通信が最適化されているというメリットもあります。

速報性のある記事を掲載するメディアでは、AMP対応は必須と言えるでしょう。HTMLの書き換えが必要となるため、対応にコストがかかるかもしれませんが、カルーセル部分に記事が掲載されれば、検索ユーザーの目に留まりやすくなります。表示の速いサイトはユーザーがストレスなく閲覧できるので、その人気も高まっていきます。

AMP対応ページと非対応ページの混在でGoogleアナリティクスの集計が変わる問題

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AMP対応ページでアクセス解析を行うには専用のアナリティクス・タグを利用します。Googleアナリティクスでは「analytics.js」をページで読み込む必要がありますが、ページ読み込みの高速化のため、このファイルが使えなくなってしまいました。代わりに、「amp-analytics」というGoogleアナリティクス専用ライブラリをHTMLに記述します。

AMP対応ページを利用しているユーザーは、そのページ内のリンクをクリックして、非AMP対応ページへと移動する場合があります。その場合、異なるアナリティクス・タグから異なるIDを発行しているため、同一のセッションであると認識することができません。Googleアナリティクスで集計を行った際に、アクセス数が不自然に増加、あるいは減少してしまう恐れがあるのです。

検索結果画面でAMP対応されたページに流入したユーザーが、ページ内の他記事へと遷移してAMP非対応ページを閲覧したとします。各ドメインで異なるセッションになるため、本来は同じセッションであるにも関わらず、セッションは2になってしまいます。また、それぞれのセッションで1分滞在したとした場合、本来は2分の滞在時間が正しくても、セッションが分かれてしまうと平均で1分と、本来よりも短く計算されてしまうのです。

AMP Client ID APIによってAMP対応・非対応をまたがったアクセス解析が可能に

AMP対応ページと非対応ページをまたがってアクセス解析するために提供された技術が、Google AMP Client ID APIです。この機能を有効にしたサイトでは、訪問したユーザーに対し、AMPクライアントIDを自動的に発行し、Cookieに情報を保存します。AMP対応ページを閲覧したユーザーが、非対応ページを閲覧したあるユーザーと同一であることを識別できる仕組みです。

AMPページをまたがったユーザー識別によって、Googleアナリティクスにおける集計の精度が向上できます。特に、セッション継続時間・直帰率・セッションあたりの閲覧ページ数等の指標は、ページをまたがった行動の影響が大きいため、より正確な行動データが取得できるようになります。

Google AMP Client ID APIを導入するには、ページへと専用タグを導入します。AMP対応ページと非対応ページでは導入するタグが異なるので、注意が必要です。具体的には、AMPページには、以下のタグを挿入します。

<meta name=”amp-google-client-id-api” content=”googleanalytics”>

一方で、AMP非対応ページでは、Googleアナリティクスのトラッキングコードに以下のタグを挿入します。

ga(‘create’, ‘UA-XXXXX-Y’, ‘auto’, {‘useAmpClientId’: true});

ここでは、UA-XXXXX-Yは、そのサイトに割り当てられたGoogleアナリティクスのIDを意味しています。この変更により、AMP Client IDが有効化され、Googleアナリティクスの集計が、より高い精度で行えます。

まとめ

AMPはモバイル端末におけるページ表示を高速化する仕組みです。実装に技術的な対応が必要になるのに加え、Googleアナリティクスの集計にも影響があります。必要な対応を施しながら、ユーザー体験の向上に努めるようにしましょう。

参考文献


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