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顧客の潜在的な欲求を捉える「需要創造型マーケティング」とは?

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ビジネスの成長を実現するヒントとなるブランディングやコミュニティ戦略・マーケティング戦略について紹介していく連載「ブランディングからはじめるマーケティング」。

前回のブランディングの成功=SEOの成功!?SEOの視点で見るブランディングでは、ブランディングとSEOの関係性についてご紹介しました。

第六回目となる今回は、ブランディング活動に必要な視点の一つ、「需要創造型マーケティング」について、コーヒーチェーンの例を交えながら解説していきます。

「ブランディングからはじめるマーケティング」連載一覧

・第一回:ブランディングとは何か?これまでのブランド論を遡ってみる

・第二回:変化するブランドの位置づけと、コトラーの「マーケティング3.0」

・第三回:「3i」モデルと2つの軸から考えるブランドの構成要素

・第四回:定義から実施・管理まで ブランドを構築するための6ステップ

・第五回:ブランディングの成功=SEOの成功!?SEOの視点で見るブランディング

需要創造型マーケティング

競争の激しい業界では市場シェアを奪い合う厳しい争いが繰り広げられています。デジタルマーケティングにおいても、一度サイトを閲覧した人を追跡して広告を表示し続けるような、顧客の囲い込みを追求するような施策が増えています。

しかし、供給過多の状況では既存市場での利益確保を目指しても限界があります。新規市場を開拓し、市場のパイ全体を拡大するような施策が求められるようになりました。
消費者自身も気づいていない潜在的な欲求を理解し、新たな欲求を喚起する「需要創造型マーケティング」の必要性が指摘されています。[1]

顧客が本当に求めているものは何か

その商品を見るまで消費者自身が欲しいものを理解できていないケースは、よく見られます。スマートフォンが登場するまではスマートフォンが欲しいと認識できていた消費者はほとんどいないでしょう。

逆に、消費者の声を聞き過ぎるあまり、本当に必要な価値を提供できなくなり、新たな提案をする新興企業に市場を奪われる現象は「イノベーションのジレンマ[2]」として知られています。あるべき製品やその使い方、あるいは、あるべき社会の姿を描くのは企業が生き残るための戦略であり、ブランディング活動の一環でもあります。

消費者は価値に対して対価を支払う

「ドリルを売るには穴を売れ」…消費者はモノを買うのではなく、それによって得られる価値に対して対価を支払います。そもそも、「穴を開ける」という状態が優れたものであると気付いていない場合もあるかもしれません。
ブランディングでは、企業自らが価値を提案し、顧客を引き付ける行為を伴います。「ドリルを売るには、穴を開けたいと感じさせろ」と言い換えても良いかもしれません。

顧客が本当に欲しいと思う価値を理解するには、表面的な顧客理解ではなく、本質的な分析が必要になります。消費者調査や社会的動向、開発者自身の体験などを勘案し、消費者の行動の裏側にある本音や価値観に迫る分析が求められます。

スターバックスとブルーボトルコーヒー

コーヒーチェーンは単にコーヒーを売る場所ではありません。スターバックスは会社・自宅とも異なる新たな落ち着ける場所を提供するブランドとして、そのポジションを確立しました。

さらに、スターバックスなどのコーヒーチェーンが大衆化し、ややせわしない環境に変わると「サードウェーブコーヒー」と言われる流行が始まります。2015年に日本へ進出したブルーボトルコーヒーはその代表であり、味や淹れ方、環境にこだわったコーヒーが消費者からの支持を集めました。地域ごとに異なる店舗づくりをするなど、チェーン店とは異なる独自の体験を提供する手法が特徴です。[3]

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ブルーボトルコーヒー(https://bluebottlecoffee.jp)

サードウェーブコーヒーのような潮流が生まれたのは、顧客が本当に求める価値を深く分析し、社会的動向を上手くとらえたからに他なりません。また、ブルーボトルコーヒーとスターバックスは直接競合する存在でもありません。サードウェーブコーヒーという新たなコーヒーの楽しみ方、喫茶店の在り方を提案し、新市場を開拓したのです。

これまでお店でコーヒーを飲まなかった人が、ブルーボトルコーヒーなら飲みたいと感じるようになれば、需要の創造が成功したと言えるでしょう。

まとめ

競争が激化する中、新たな市場を開拓する手段として、消費者の潜在的な欲求から新たな欲求を喚起する「需要創造型マーケティング」が今求められています。

需要創造型マーケティングを行うためには、顧客が本当に求めているものは何かをよく分析し、理解することが必要です。
その上で、真に需要を満たすブランドを築くことができれば、ブルーボトルコーヒーのように他チェーンと競合することなく、消費者の支持を集めることができるでしょう。

[1] http://www.dhbr.net/articles/-/2484 

[2] https://www.amazon.co.jp/dp/4798100234 

[3] http://macaro-ni.jp/1320


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