Google Tag Managerを利用すると、簡単に自社サイトに埋め込んでいるYouTube動画の再生状況をGoogle アナリティクスで取得できます。再生や停止された回数、どこまで動画を見たのかなどをレポートで見ることが可能です。
それではさっそく、設定方法を確認してみましょう(以下方法は、Google Tag Managerを利用してGoogle アナリティクスでデータを計測していることが前提です)。
目次
Google Tag Managerにログインし、計測をしたいコンテナを選択。その後に「変数」のメニューにアクセスしましょう。
「組み込み変数」のすぐ下にある、赤い「追加」ボタンを押すと、変数を追加することが出来ます。Google Tag ManagerではVideo計測用の変数が組み込まれていますので、これらすべてにチェックを入れましょう(上記図、参照)。
次に同じ「変数」メニューの下部にある「ユーザー定義変数」のすぐ下にある、赤い「新規」ボタンを押してカスタム変数を作成します。
変数タイプとして「カスタムJava Script」を選び、以下の記述を「カスタムJava Script」のボックス内に追加しましょう。
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function() { var status = {{Video Status}}; switch (status) { case 'start': return 'Play'; case 'pause': return 'Pause'; case 'buffering': return 'Buffering'; case 'progress': return + {{Video Percent}} + '% Watched'; case 'Complete': return '100% Watched'; } } |
以下のような状態になっていればOKです。「保存」ボタンを押しましょう。
ここで決めた変数の名前(上記の例では「Video Action」)は後程使います。
次に「トリガー」のメニューにアクセスして「新規」のボタンを押してください。
トリガーの種類は「YouTube 動画」を選択して、以下の画像のようにチェックボックス等を選択します。
「進捗状況」のところですが、「割合」を選ぶと、動画の再生時間に対して、何%まで再生したかを取得します。上記の例では、10%単位で計測できるように設定しています。「時間のしきい値」を選ぶと、再生した「秒数」を(複数)設定することが出来ます。見たいデータに応じて、どちらを利用するかを選んでください。
また「すべての動画」を選ぶと、Google Tag Managerが入っているすべてのページに埋め込まれたYouTube動画が計測されます。一部の動画だけ計測をしたい場合は「一部の動画」を選んで、計測条件を設定してください(例:動画がおいてあるページに/video/が含まれるなど)。
最後に計測用のタグを作成しましょう。「タグ」のメニューから「新規」ボタンを押して条件を設定していきます。
以下の画面を参考に設定をしてみてください。
後はGoogle Tag Managerを本番反映すれば終了です。
念のためGoogle アナリティクスの「リアルタイムレポート>イベント」で取得できているかを確認しておきましょう。正しく計測が出来ていれば、以下のような情報が出てきます。
イベントを使って計測しているので、イベントレポート内で数値を確認することができます。
カテゴリ:YouTube
アクション:再生・停止・どこまで見たか
ラベル:ビデオタイトルのデータが入ってきます。
【参考にさせていただいた記事】
How to track your embedded YouTube videos with Google Tag Manager (Loves Data)
https://www.lovesdata.com/blog/tracking-youtube
【著者プロフィール】
小川 卓(おがわ たく)
ウェブアナリストとして、マイクロソフト・ウェブマネー・リクルート・サイバーエージェント・アマゾンで勤務後、フリーに。複数社の社外取締役やデジタルハリウッド大学院の客員教授として活動.。コンサルティング・勉強会・執筆に従事。
主な著書に「ウェブ分析論」「ウェブ分析レポーティング講座」「漫画でわかるウェブ分析」「Webサイト分析・改善の教科書」「あなたのアクセスはいつも誰かに見られている」など。
※KOBITブログでは、毎月1~2本程度、小川卓さんに記事を寄稿いただいております。
どれも興味深い記事となっておりますので、ぜひ他の記事もご覧下さい。
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