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Facebook広告 推定リーチ数の水増し問題の原因を真剣に考えてみた。

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Facebook広告の推定リーチ数が、国勢調査による人口の数より水増しされているという問題が明らかになりました。広告主からのFacebookへの信用を完全に失う事件として大きく取り上げられています。広告結果の指標が実際の数値より高いという問題も記憶に新しいと思います。

信用をなんとか取り戻そうとしていた最中でしたので、Facebookにとって非常に痛い指摘です。しかし、この指摘自体も実は非常に怪しいのです。というのも、今回の指摘はFacebook広告推定リーチ数のカウント方法を全く考えていないですし、そもそも国勢調査が本当に正しいとも言い切れないからです。それでは、詳しく説明していきます。

問題の概要

今回の問題の概要をまずは説明していきましょう。Pivotal Research Groupのアナリストが行った調査によれば、Facebook広告ツールが示すアメリカ人の人口は、18~24歳-4,100万人、25~34歳-6,000万人、35~49歳-6,100万人だったそうです。しかし、米国の昨年の国勢調査データによれば、それぞれの年齢層の人口は3,100万人、4,500万人、6,100万人でした。

イギリスでも同様の調査が行われました。Facebook広告ツールが、20~24歳-580万人、25~29歳-640万人、30~34歳-520万人と説明する一方、国勢調査ではそれぞれ430万人、430万人、410万人でした。

この事実だけみると、かなりの水増しが行われていて、酷い話しだと思います。しかし、この事実のみでFacebookを責めたてるのは、本質が見えていません。もっとFacebook広告ツールの中身、仕組みを理解しなければなりません。

Facebook広告の推定リーチ数のカウント方法

facebook businessの記事(About location targeting)を見て欲しいのですが、Facebookが推定リーチ数でカウントするユーザーは必ずしも住民のみではありません。旅行に来ていたり、出張で来ていたり人も、Facebookが位置情報を確認すれば、カウントするようにしています。

つまり、推定リーチ数は「その地域に何人住んでいるか?」を示しているのではなく、「その地域で何人のユーザーの位置情報を確認できたか?」を示しているのです。つまり、国勢調査とはまったく定義が違うのです。

登録する上で嘘を付いているユーザーもいる

Facebookは何歳から始められるかご存知でしょうか?Facebookでは、13歳以上でなければアカウントを作成することができません。13歳以下でもFacebookを始めたい思う人は昔も今もいます。そう言った人達は、自分の年齢を偽ってアカウント登録します。こういった嘘は若い人達に限ったことではありません。理由は様々ですが、自分の年齢を偽って登録する大人もいます。こういった状況も今回の問題に少なからず関わっているでしょう。

そもそも国勢調査は正確なのか?

国勢調査は絶対に正しいと言えるのでしょうか?国勢調査は、簡単に言えば、配布されるアンケートに国民が回答することで行われます。しかし、回答しない国民も大勢います。ですので、アンケート結果を基に統計学を利用して数字を導いていきます。

果たしてここから導かれた数字が正確と信じて良いのでしょうか?実は国勢調査の水増し問題も、過去に何度も発覚しています。つまり、そもそも国勢調査の数値も疑わしいのです。イギリスではアンケートの回答者が減りすぎて、もう国勢調査が役に立たないとも考えられています。

まとめ

このように、今回の問題の指摘は、突っ込みどころ満載の意見なのです。まず、Facebook広告推定リーチ数の定義を勘違いしているため、比較条件が全く整っていません。また、Facebookユーザーが登録している情報が正しいとは限らないこと。そして何より国勢調査を必ずしも正しいと言えないこと。

これら3つを考えると、推定リーチ数が人口より多いことは、何ら問題のあることではありません。ですので、今回のニュースでFacebookの信憑性を疑った方は、もう一度考えてみてはどうでしょうか?

参照:
Marketing Land, Why Facebook says its ads can reach more people in the US than live there,
facebook business, About location targeting,
FORTUNE, Facebook’s Ad Metrics Come Under Scrutiny Yet Again


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